高校無償化法案の国会審議がはじまり、3月9日には、衆院文部科学委員会で、参考人質疑がおこなわれました。7人の参考人の意見陳述の一人、三輪定宣・千葉大学名誉教授の発言を、10日付「しんぶん赤旗」から紹介します。
「千葉大学の三輪定宣名誉教授は、教育無償化への第一歩を踏み出したことは記念すべきだが、公立高校でも授業料以外に学校教育費などさまざまな負担が残っており、国際人権規約でうたわれている無償教育としては不十分だと述べました。
日本共産党の宮本岳志議員は「貧困と格差が広がる中で授業料以外の負担をどう減らしていくかが課題。どう思われるか」と質問。三輪氏は「低所得者の子どもの学習権を保障することに正面から向き合い、教育の機会均等のグランドデザインを描くときだ」と答えました。
また宮本氏は、「特定の国籍の子どもが通う学校を排除する動きがあってはならない」と述べ意見を求めたのに対し、三輪氏は「世界の国際法規はあらゆる差別を禁止する流れを強めている。民族差別を是認することがあってはならない」と発言。」(引用終わり)
実は、前日、この参考人質疑の委員会で、『経済』4月号を資料として使いたいので、至急届けてほしいとのお電話をいただき、編集部から15冊を、直接、国会までお持ちしました。
4月号では、三輪先生ほか4人の方の座談会「教育の無償化を実現するために」、および岡村稔・日本学生支援機構労組書記次長の論文「奨学金はどうなっているのか 現状と課題」を掲載しています。
公立高校を始め、教育無償化へ確かな歩みを始めるうえで、国会内外で幅広い議論がまたれます。
気にはなっていたのですが、左(←)の表紙写真が、ずっと前のままでした。
やっと最新号になりました。
今後、毎月、入れ替えていきたいと思います。

4月号掲載の「筆者からひと言」欄です。
09年12月号に掲載しました山科三郎さん(哲学者)と、浅井春夫さん(立教大学教授)の対談「現代の『子どもの貧困』を解剖する」(09年12月号)へのコメント、山科さんから寄せていただきました。
読者の方々からの感想・ご意見をいただき、学ぶとこ多々ありました。簡潔に三点。
第一。20世紀末以降の世界の歴史的な構造的大転換の過程のなかで、現代資本主義社会における格差・貧困の広がり・深刻さが極根に達し、現実的には、市場競争のグローバル化の進展とともに多様な形態をとって現れています。それで、この社会現象の根本原因を指摘することの重要さを強調するあまり、やや抽象的となったのではないかと思います。
第二。現代の人間疎外の特徴をもっと明確に分析し提示する必要がある、ことです。その歴史的背景には、巨大企業グループが五〇年代半ばから七〇年代初頭にかけてのハイ・スピードで進めた技術革新の「高度経済成長」政策の遂行過程で資本は、効率至上主義の視点から高度に発展した科学・技術の成果を生産過程に取り込んだ結果、自ら統御しえないほど社会的生産力が過大となりました。現在では、社会的労働の具体的形態の質的変化―高度な創造力と管理能力を必要とする精神的労働と単純化した操作労働との二極分化・雇用形態の変化・日常の生活の技術化など―の急速な進行です。この点を抑えておきたい。
第三。新自由主義の標榜する競争は、敗者の“いのち”をモノや動物のように切り捨てるセイフティなき選別する人間関係です。この「能力」は目まぐるしく変動する資本の要求に応える心身の力です。だが、本来、人間の能力は“ともに生きる”力です。この問題は、哲学は応えなければならない課題です。いつの日か、われわれの対抗軸を提起したいとおもっています。(山科)
以上、3つの指摘は、12月号特集「子どもの貧困と格差」と合わせ、振り返りかえってみたい論点です。
編集部では、すでに5月号大特集「マルクス経済学のすすめ 2010」の準備に追われています。その前に、4月号のご案内です。
★特集「オバマ政権1年のアメリカ」。経済政策、平和・外交、医療保険論争などから、「Change」の内実をさぐりかす。
★座談会「教育の無償化を実現するために」は、現場と研究者から広い視野に立って打開の方向を議論。
★JAL破綻で改めて問われる、企画「日本の空はどうなるか」(上)。今号、来月号、連続で究明です。
★そして「学び」モードのルクス君。いつもと、なんか、違う?!

こちらが、5月号・広告→(koukoku201004.jpg jpg形式、334kb)
以下、主な目次です。 (続きを読む…)
トヨタ社長・豊田章男氏は、は、同車の大量リコール問題で、アメリカ議会公聴会に続いて、中国でも、謝罪を行いました。
「生産の拡大のスピードに人材の成長が追いついていなかったと認識している」
2月26日の米公聴会でこう述べています。一方で、設計上の過失はないなど、社内生産体制の問題は避ける態度で終始しました。
本誌では、昨年09年9月号で、特集・「どうなる 自動車産業」を行いました。中では、丸山恵也先生の「ビックスリーの崩壊とトヨタ」で、「品質のトヨタ」を疑わせる事態が、米国、日本国内でも頻発していることを指摘されています。
たとえば、アメリカで実施した「自動車品質信頼度調査」(2009年度)で、これまで14年間連続で首位だったトヨタ「レクサス」が3位に転落(9月号、35ページ)
また、日本でも、リコールの増加、04年の熊本での欠陥車隠し事件などが多発したことをあげています。(同36ページ)
さらに、丸山さんは、この背景に、「拡大戦略のもとでの品質・安全軽視」「開発機関の効率化と設計現場の弱まり」、非正規・期間工の多用による「現場の疲弊」があることを、見抜いた分析をされていました。
今回のトヨタ・リコール問題にあたって、同論文を再読された読者の方から、「さすが丸山さんだ」との声がとどきました。ありがとうございます。
また、同論文に対する丸山さんのコメント「筆者からひとこと」は、こちら。
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