15日、「軍事費削って、くらしと福祉・教育の充実を 国民大運動実行委員会」が開いた学習交流集会、渡辺治さん(一橋大名誉教授)の講演「参議員選挙後の情勢と構造改革をめぐって」を聞きました。
「菅内閣発足・参院選後の情勢と財政のあり方を考える」という打ち出しに、全労連会館ホールには、予定を100人上回る250人が詰めかけました。質疑・応答もふくめ、1時間50分の講演でしたが、参加者は集中して聞き入っていました。
まず、「参院選の結果をどう見るか」ですが、その一つは、渡辺さんが、民主党・自民党、保守2大政党の得票率を合わせた、「7割の壁」がどう動いたかです。
本誌2010年1月号で、品川正治さんとの対談「いま、新しい国のかたちを問う」でも指摘されていましたが、2003年の総選挙以降、選挙のたびに、自民・民主の票は、約7割となっています。
それが、今回の参院選では、保守二大政党(自民、民主)の寡占率が56%へ低下しました。
民主党は、前回09年総選挙の42%から、今回32%に。
自民党も、昨年の26%から、今回24%に減らしました。
しかしその吸収先は、「みんなの党」という保守政党であり、保守総体の率は、前回75.2%から、75・9%へと微増したという結果でした。
では「消費税増税反対」「普天間基地撤去」をもっとも明確に掲げた共産党、それに社民党の後退はなぜだったか。渡辺さんはその理由として、消費税は上がらない方がいいが、消費税なしで財政は破綻しないか、という疑問、また沖縄から基地を撤去してほしいが、では日米同盟を解消して日本の安全は守れるのかという、広い有権者の疑問に納得するには至っていないという点をあげました。
そして次の「菅政権をどうみるか」の点では、菅政権が、単なる保守回帰にとどまらず、「日米軍事同盟の深化」でも、大企業減税でも、国会改革でも、これまで以上に、支配階級の宿願を露骨に達成することをめざす「反動政権」であること。
では、「新しい政治を第二歩にすすめるためにどうするか」では、自民党利益誘導型でもない、構造改革政治でもない対抗構想を明確に打ち出すこと。とくに新福祉国家をささえる財政、税制システムと福祉国家経済の輪郭を、国民的な運動の中でつくりあげることの強調しました。
本誌もその「対抗構想」づくりの一端に貢献できるよう、力を入れていきます。
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