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土を科学し、自然と共生する自然観・土観をさぐる

「健康な土」「病んだ土」

岩田進午=著

定価1,870円(本体1,700円)

出版年月
2004年6月
ISBNコード
978-4-406-03088-5
仕様
0040/ 四六判並製/ 181P
タグ
自然    地球・環境他   
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日本の恵まれた「母なる大地」が急速に劣化し「病んだ土」「砂漠の土」への道を歩みつつある。化学肥料や農薬の多投による生きものへの悪影響も無視できない。古くからの人類と土とのかかわり、土のしくみと進化をたどり、環境と自然の力を最大限に利用した「健康な土」「肥沃な土」を取り戻す方途を提案する。

目次や構成

[目次]

  • はじめに
  • 序  土が危ない!
    • 一  母なる大地への思い
      1. 文学に記されている土
      2. 祖先が残した"黒い土"
    • 二  土が病んでいる―人類が初めて経験する異変
      1. 激変した農村
      2. 病んでいる土の姿
  • I  土と人間のかかわり
    • 一  人類が育んでいた自然観・土観
      1. 自然と共生してきた狩猟・採集時代
      2. 自然との共生にほころびをもたらした農業
      3. 農業の工業化―ますます広がる自然との乖離
      4. 土の危機の激化―文明は大地を遠ざける
    • 二  人類が荒野を残す
      1. 人の手による砂漠化と不毛化
      2. 何を変えればいいのか
    • 三  自然との共生を求め続けた人類
      1. 「持続可能な社会」とは?
      2. 自然の力に依拠した農業
  • II  土のしくみと進化
    • 一  土とは?
      1. 土は三相からなる多孔質体
      2. 土は変化のルツボ―土も変化する
    • 二  土の進化史の素描―誕生期から老年期まで
      1. ブナ林の土を観る
      2. どのようにして土の進化を推定するのか
      3. 土の誕生から成熟まで
    • 三  壮年期までの土をめぐる物質循環
      1. 陰の主役―窒素固定生物
      2. 土中生物のはたらき
    • 四  土も年をとる
      1. 生成を進め、老衰を助長する降水
      2. 白い土、赤い土は老いた土
    • 五  土の進化を通して自然を見る
  • III  土の「肥沃性」の鍵
    • 一  植生の多様性が土を豊かにする
      1. 多様性と系の安定性
      2. 遷移、生産力と多様性
      3. 農業と多様性
    • 二  土の進化とバラツキの強まり
      1. 土の進化は団粒化の歴史
      2. 土の進化・肥沃化とバラツキ
    • 三  農地でのバラツキと土の肥沃性
      1. 耕起栽培と不耕起栽培
      2. 農地におけるバラツキと肥沃性
    • 四  夢の実現を
  • IV  「健康な土」と現代農業
    • 一  「健康な土」「生きている土」とはどんな土?
      1. ホメオスタシスを示す土
      2. 土の持つ各種の緩衝作用
      3. 死んだ土とは?
    • 二  土の危機をもたらすもの
      1. 炭素循環の破綻
      2. 土中養分のアンバランス
      3. 農薬による生物多様性の低下
    • 三  環境とのかかわりを考える
  • 終  土はみんなの宝物
    • 一  みんなで「病んだ土」の再生を
      1. 恵まれた日本の環境条件
      2. 「健康な土」が「持続可能な農業」を支える
      3. 再生への道を模索する
    • 二  土をみんなで大切に
  • [主要な参考文献]

著者情報

岩田進午

「健康な土」「病んだ土」

「健康な土」「病んだ土」

定価1,870円
(本体1,700円)

2004年6月