
38年間、中学教師として歩んだ著者が、本当の学力を考える。学力が低い、荒れているなどとされた学校で、文学を読み、自分の言葉で書くことを、丹念にうながした実践の数々。一人ひとりの内側から、豊かなことばが湧き出て生徒が変わっていく――誰もが素晴らしい中学生だった。教育と子どもの現在を真摯に見つめる。
目次や構成
[目次]
- はじめに―みんなして教育を考えましょう
- 第一章 中学生が生きる教育・国語教育を求めて
- はうように ゆっくりと けれど確かに
- 指導の方法で生徒は変わる
- 第二章 読みの授業の中で伸びる力
- 脳を活性化し作品世界を創造する
- 文章をとらえ人間の生き方を読む
- 話しあいで読みの授業を進める
- 「少年の日の思い出」の授業から
- 「走れメロス」の授業から
- 「故郷」の授業から
- 楽しく実りある古典の授業
- 第三章 未来へ誇りある学校をはばたく中学生
- 生活班、学級会議とともに
- 「よつぎ広場」はみんなの広場
- 進路への道を開いた学級新聞とともに
- 一年間の歩みが一時間の授業に
- 誇りある生徒、誇りある学校
- あとがき
著者情報
田島伸夫
1934年埼玉県出身。1957年、早稲田大学第一文学部卒業。東京都下の中学校で国語教諭を歴任。95年に定年退職後、早稲田大学教育学部非常勤講師、法政大学通信教育部教員として、国語科教育法の指導にあたる。詩誌『虹』を個人で発行。『詩集・古都光る』(文芸社)、『詩集・朝の会話』(芸風書院)、『最新中学国語の授業・古典』(共著、民衆社)、『文学の世界に目を開く読みの授業』(一光社)など著書多数。

ことばをはぐくみ中学生が輝く
定価1,760円
(本体1,600円)
2005年7月