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「小さな政府」でも「大きな政府」でもなく「良い政府」を求めて

リオのビーチから経済学 市場万能主義との決別

山崎圭一=著

定価1,760円(本体1,600円)

出版年月
2006年3月
ISBNコード
978-4-406-03254-4
仕様
0033/ 四六判並製/ 254P
タグ
社会    経済一般   
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希望の見えない貧困、グローバル競争に翻ろうされる苦悩、新しい草の根住民自治の模索――世界の圧倒的多数を占める途上国の現状と、人々に困難をもたらしてきた新自由主義からの脱却の道を探る。ブラジルなどでの豊かな実地経験と理論を凝縮。日本も深くかかわる世界がここにある。

目次や構成

〔目次〕

  • 第1章  学び、考え始める前に
    • 1 右往左往した初めての海外渡航
    • 2 「何がわからないか」をわかるには
    • 3 「途上国」の範囲って、どこ?
    • 4 実は経済学的な定義は難しい
    • 5 スタンダードかカスタマイズか
    • 6 この本のくみたてと特徴を一言
  • 第2章  途上国経済の実態―穴に落とされた人々
    • 1 南北格差と一言に言うが・・・・・・
    • 2 歪みを知るには中所得国を
      • [1] ある程度の工業化
      • [2] 不十分に自立して
      • [3] 経済の構造の中にある歪み
    • 3 グローバル化でよりきびしく
      • [1] 金融市場と途上国の庶民の人生
      • [2] 出稼ぎ、引き抜き―労働市場
      • [3] 「新国際分業」のマイナス面
      • [4] 「ワシントン・コンセンサス」
  • 第3章  開発経済学って何なのか
    • 1 市場とはどういうものか
      • [1] 手料理がコンビニに
      • [2] モノの交換はなぜできる
      • [3] 「新古典派」のエッセンスを知っておく
    • 2 市場の失敗と政府の失敗を乗りこえるには
      • [1] 流れている「血液」が問題だ
      • [2] 競争原理ではだめな一例
    • 3 失敗した改革を繰り返している日本
    • 4 人間開発と維持可能な発展のために
      • [1] 「カネがすべてではない」をつきつめる
      • [2] 置かれた「状況」に左右される「自由」、「機能」
      • [3] だれをどう支援するのか
      • [4] 人が「権原」を失う原因
      • [5] 21世紀の開発理念
    • 5 「大きな政府で」でも「小さな政府」でもなく「良い政府」を
      • [1] 『熱帯地方の良い政府』
      • [2] ゆ着構造を壊すために
      • [3] 「透明な政府」へ
  • 第4章  一国を深く知る―現実から見えてくるもの
    • 1 変化しているブラジル経済
      • [1] 全体をながめてみると・・・・・・
      • [2] サンパウロやリオへの「集中」の度合いが減った
      • [3] 劇的変化の三つの要因
    • 2 工場の地方転移 その1―製靴産業の場合
      • [1] ブラジルの靴産業
      • [2] 送り出す側の状況
      • [3] 工場を受け入れた側―ノルデステ地方
    • 3 工場の地方移転 その2―自動車産業の場合
    • 4 「内発的発展」という可能性―セアラ州の例から
      • [1] 零細・中小企業のネットワーク
      • [2] 公務労働を変えた「意欲」
    • 5 注目を集める「参加型予算」という仕組み
  • 第5章  日本と途上国のかかわり
    • 1 切っても切れない関係
    • 2 環境保全と市場経済は対立しがち
      • [1] 地球の大地をふみつけるということ
      • [2] 公害の輸出を正当化する理論
    • 3 援助から国際協力へ
      • [1] 先進国の「援助疲れ」
      • [2] 日本のODA、これまでと現在
      • [2] 援助のあり方について、四つの論点
  • 終章
  • あとがき
  • 参考文献
  • 詳しく知ろう
  • 途上国の風景
  • キーワード
  • クイズ

著者情報

山崎圭一

1962年大阪府生まれ。横浜国立大学経済学部教授。大阪外国語大学卒業、大阪市立大学大学院経営学研究科後期博士課程単位取得退学。日本・ラテンアメリカ政経学界、日本財政学会に所属。内橋克人・佐野誠編『ラテン・アメリカは警告する――「構造改革」日本の未来』(新評論)、堀坂浩太郎編著『ブラジル新時代――変革の軌跡と労働者政権の挑戦』(勁草書房)、紺井博則・上川孝夫編著『グローバリゼーションと国際通貨』(日本経済評論社)

リオのビーチから経済学

リオのビーチから経済学 市場万能主義との決別

定価1,760円
(本体1,600円)

2006年3月