
日常の中にあった軍隊、天皇の忠良な臣民をつくる心脳操作、激しい軍事教練と危険な勤労動員…。侵略戦争とともに少年期〜青春時代を歩んだ「銃後」の記憶が、今に警鐘を鳴らす。焼けただれた日本で、パンドラの箱に残されていた希望は憲法九条だったと語る最後のメッセージ。親友で経済同友会終身幹事の品川正治氏による序文を収録。
目次や構成
〔目次〕
- 序にかえて・・・・・・・・・・品川正治
 - 第1章  満鉄に勤めた父の夢と挫折
  
- 1 中国陶磁研究の夢を抱いて
 - 2 廃止された窯業科
 - 3 父の無念をめぐって思うこと
 
 - 第2章  「軍人の町」守山での日常
  
- 1 「満州事変」の頃の市民生活
 - 2 兵士たちの民家分宿の中で
 
 - 第3章  侵略戦争とともに始まった小学校生活
  
- 1 教育勅語のある学校生活
 - 2 儀式というメディア・イヴェント
 
 - 第4章  日中全面戦争、中学生活の軍事化
  
- 1 とりわけ重視された思想動員
 - 2 軍事動員の強化
 - 3 戦局とともに強まった勤労動員
 
 -   補  その後の父の事業をスクラップ化したもの
   
- 1 山茶窯での業績と破産
 - 2 新鋭工場の建設と戦争による破綻
 
 - 第5章  太平洋戦争下の高校生活と勤労動員
  
- 1 自由、知と文化への貪欲な希求
 - 2 軍靴がふみにじった自由
 - 3 軍需工場での動員生活
 
 - 第6章  敗戦前のうつろなキャンパスから
  
- 1 大学入学と東京大空襲
 - 2 キャンパスから学生が消えた
 
 - 終章 未来をになう若い世代の人びとに語りついでおきたいこと
 - あとがき
 - 解説・・・・・・・・・・・・・・小森陽一
 
著者情報
小森良夫
市民はいかにして戦争に動員されるか 戦争史の底辺を歩んで
定価1,650円
(本体1,500円)
2008年3月











