
「蟹工船」で人間をモノ扱いしてはばからない奴隷労働を描き、いま注目を集めているプロレタリア作家小林多喜二。戦前の天皇制権力に虐殺された29年の生涯と業績を、綿密な調査と豊富な資料を駆使し、同時代を共にした著者の回想も織り交ぜて描いた画期的評伝であり、多喜二文学への絶好の案内書。写真・年譜付。
目次や構成
〔目次〕
- 生い立ち、家族
- 北海道への移住
- 小樽商業学校
- 小樽高商の三か年
- 『クラルテ』をめぐって
- 転換期(一)
- 転換期(二)
- 「一九二八年三月十五日」「蟹工船」
- 「不在地主」「工場細胞」
- 上京、獄中生活
- 新たな転期
- 地下活動の時期
- 死と葬儀
- 回想
著者情報
手塚英孝
1906〜1981年。作家。主な著書『落葉をまく庭・父の上京』『手塚英孝著作集(全三巻)』(新日本出版社刊)

小林多喜二
定価2,090円
(本体1,900円)
2008年8月