
食糧自給率の低下、氾濫する食品添加物、「事故米」事件などに見られる輸入食品検査体制の杜撰さ等々、大きな歪みが山積する日本の食糧問題。どこに問題があるのか。世界と日本の食糧供給構造の変化や食糧生産技術の性格、農業・農民の劣悪な状況などを多角的・経済学的に論じ、日本の食糧問題の今日的歪みを克服する道を考える。
目次や構成
〔目次〕
- はじめに
- I部 食糧(料)消費と供給の構造
- 1章 食糧(料)消費と供給の構造
- 2章 食糧(料)供給主体の構造
- 3章 食糧(料)の消費主体と供給主体との対立
- II部 若干の理論的考察
- 4章 商品の「使用価値」と「品質」について
- 5章 技術の意義
- III部 補論
- 6章 農業生産と農民の「働き」の変革
- 終章 食糧(料)・農業問題と「日本国憲法」
- 参考文献
- 図表一覧
著者情報
河相一成
1932年、神奈川県横浜市生まれ、57年、東北大学経済学部卒業、96年、東北大学農学部定年退職。現在、農学博士、東北大学名誉教授、みやぎ憲法九条の会事務局長。主な著書『危機における日本農政の展開』(大月書店)、『食卓から見た日本の食糧』『食管制度と経済民主主義』(ともに新日本出版社)など多数。

現代日本の食糧経済
定価2,860円
(本体2,600円)
2008年12月