
誰もが人生を希望をもって生きるために
大丈夫、人生はやり直せる サラ金・ヤミ金・貧困との闘い
宇都宮健児=著
多重債務解決のエキスパートが、高金利引き下げの闘いや画期となった商工ローン事件等を振り返りつつ、根底に見えてきた現代の貧困について語る本。経済苦のために命さえ奪われそうな人々の姿に、自身の生い立ちや「イソウロウ弁護士」時代の経験を重ね、「必ず解決の道はある、“連帯”の力で日本から貧困をなくそう」とよびかける。
目次や構成
〔目次〕
- はじめに
- 第1章 高金利引き下げの大きな一歩
- 大量消費時代の高利金融
- サラ金被害・多重債務は自己責任か?!
- 貸金業界とアメリカ政府による巻き返し
- 立ち上がった被害者たち
- 画期的なグレーゾーン金利撤廃
- 平成「草の乱」
- あとに残った「貧困問題」
- 第2章 生い立ち・サラ金事件との出会い
- 父の後ろ姿を見て育つ
- 大学でむかえた転機
- 弁護士への道――エリートから落ちこぼれへ
- サラ金事件――はじめての充実感
- 目からウロコの分割払い
- ついに独立、なぜか銀座で
- 第3章 心に残る三つの事件
- 日栄の脅迫的取立て事件―― 一本のテープが世論と国を動かし日栄を追いつめた
- 武富士による卑劣な盗聴事件
- 山口組五菱会系ヤミ金融事件
- 第4章 日本中に貧困が広がっている
- 貧困の形態としての多重債務問題
- 深刻化し広がる貧困
- ワーキングプア対策の強化
- セーフティネットの強化
- 第5章 反貧困ネットワークを広げよう
- 反貧困ネットワークの結成
- さまざまな市民運動の広がり
- 年越し電話相談会―― 一六団体が協力
- 年越し派遣村――労働運動と反貧困運動が結合
- 反貧困運動と平和
- 消費者運動、労働運動、社会保障運動の協力・協働を
- あとがき
本文より
- 貧困が広がる社会を変えるため、今こそ一人ひとりが声を上げ、立ち上がらねばなりません。そして、今こそ一人ひとりが垣根を越えて、つながらねばなりません。そうすれば、必ず国や社会を突き動かし、「貧困」という大きな山を動かすことができるものと、私は確信しています。
著者情報
宇都宮健児
弁護士。1946年愛媛県生まれ。東京大学法学部中退(在学中に司法試験に合格)。日弁連多重債務対策本部長代行、反貧困ネットワーク代表、?年越し派遣村?名誉村長。

大丈夫、人生はやり直せる サラ金・ヤミ金・貧困との闘い
定価1,650円
(本体1,500円)
2009年8月