
シングルマザーの著者はある時、小学生の娘が自閉症スペクトラム障害だと知る。元気で理解力もある女の子だが、対人関係や表現活動が苦手気味なのは発達障害が原因だった。不登校などへの対応で一進一退しながらも、子どもを丸ごと受けとめる大切さを感じる日々を、ユーモアを交えつつリアルに描き、生への希望を語る。
目次や構成
〔目次〕
- はじめに
- 第1章 とるに足らない悩みのはずだった
- 「みんなそんなもの」?
- ひとり親の呪縛とこだわり
- 「発達障害」という言葉と出会う
- 周りに助けられながら、少しずつ
- 「学校に行きたくない」
- 親子でイチ、ニ
- 第2章 ねこと一緒に右往左往
- あたらしい家族
- ねこバカ日誌
- 居場所はどこに
- ばあちゃんと一緒
- あれも食えない、これも食えない
- 「もうやだ、死にたい」
- ねこの家出とお引っ越し
- だるまさん、起きましょか
- 第3章 特別支援学級へ転校する
- 自分で学校を選んだ
- 二度目の入学式
- 最初のハードル
- 生きにくい子らの親たちへ
- 母もたまには休ませて
- 何が何でも学校へ……!?
- 入院という選択肢
- 不登校再発とズワイガニ
- 第4章 ひきこもりライフも、オツなもの
- 「チームK」始動
- マブダチ ゆかちゃん
- ぼちぼち行こか
- 「あの先生、イヤ」
- DSめさして猛勉強?
- 涙でにじんだ学芸会
- 「あなたは自閉症です」
- 下界へようこそ、プリンセス
- 第5章 三歩すすんで 二歩さがり
- こいつぁ春から絶好調
- 髪は女の命ですもの
- うん、どうかい?
- 子どもの世界もいろいろ
- 「さっぱり」わからない
- 小さな卒業
- 中学、どうしよう
- 中学、これじゃダメなの……?
- 就学「相談」って何なのさ
- 療育に教えられたこと
- 解説
- 素敵な子どもたちへの支援 中山淑子
- 「自分らしさ」を支えるために 藤原里美
- おわりに
著者情報
志井戸礼
エッセイスト、フリーライター、翻訳家。1960年福岡県生まれ。立命館大経済学部卒。共編著書に『ドメスティック・バイオレンス 女性150人の証言』(明石書店)

見えなかった発達障害 ちょっとずつ前に進んだハハとコの記
定価1,650円
(本体1,500円)
2009年9月