
家族に支えられ、野球に救われた人生のドラマ
張本 勲 もう一つの人生 被爆者として、人として
張本勲=著
プロ野球日本最多安打3085本。右手のハンディを抱えながら、常に自分を疑い、バットを振りつづけ大記録を打ち立てた張本勲。もう一方で、原爆で姉を亡くし自らも被爆者手帳をもつ唯一のプロ野球選手、そして在日韓国人として生きてきた。いま、心の封印を解いて被爆体験を語り始めた思い、伝えたいメッセージとは。
目次や構成
〔目次〕
- はじめに
- 原爆 忘れえぬ記憶
- 生い立ち
- やけど
- ピカドン
- 地獄絵
- 母の慟哭
- 生きなければ
- 少年時代 野球との出合い
- 暴れん坊
- ライトで8番
- 人生の分岐点
- 銀シャリとステーキ
- 名門校の壁
- 浪商に生かせてくれ
- 「半島人」として生きる
- 理不尽な休部命令、絶たれた甲子園
- 初の韓国遠征、祖国に救われた
- 華のお江戸で勝負だ
- 「ケロイドの乙女」「絶叫」
- 母が教えた民族の誇り
- 力道山にみた差別の傷跡
- 「帰化」に揺れたことも
- 私の国籍は日本海ですか
- いいときこそ自分を疑え
- 松木コーチとの出会い
- 王貞治の打撃で目が覚める
- この右手が動いたら……
- 濡れ衣事件
- ファンから育てられる
- メジャー、イチロー、韓国野球のこと
- 技術を追求し磨く日本野球
- 先人を大切にするメジャー
- イチローはなぜ成功したか
- 急成長する韓国野球の秘密
- アジア・リーグ構想
- 魅力ある日本プロ野球のために
- メジャー流出に歯止めを
- ホームベースを広げ、マウンドを高く
- 女性ファンの開拓に力を
- 記録、報道は公平に
- 伝えたいこと 戦争に喝!
- 語れなかった被爆体験
- きっかけ
- 少女がくれた勇気
- 原爆資料館
- 「行動」という薬を
- スポーツも平和でこそ
- これから
読者のこえ
- ・この本には、まさに、「もう一つの人生」が語られていました。どの章を読んでも、重いメッセージがズシンと心に響きます。すばらしい一冊と思います。(50代、男性)
- ・楽しくて笑いを誘うところあり、でも涙なしには読み通せなかった。一晩で読みきってしまった。こんなことは初めてです。(60代、男性)
著者情報
張本勲
1940年広島県生まれ。1945年8月6日広島で被爆。元プロ野球選手。59年東映入団、その後日択、日本ハム、巨人、ロッテで活躍し81年引退。新人王、首位打者7回、日本最多安打歴代1位など。90年野球殿堂入り、現野球評論家。

張本 勲 もう一つの人生 被爆者として、人として
定価1,540円
(本体1,400円)
2010年5月