
福島原発事故以来、その危険な実態が明らかにされてきている。著者は、1980年代前後にかけて、過酷な原発労働者の実態、原発に反対する住民を描いた作品を発表してきた。紀伊半島に原発を作らせていない力は何かを探ろうとする「蘇鉄のある風景」をはじめ、原発問題を広い社会的視野からとりあげる佳作7編を収録。
目次や構成
目次
- M湾付近
- 一念寺
- 八目鰻
- 狸の背中
- 梅干屋
- 蘇鉄のある風景
- 植物人間
「解説」より
- いま日本各地で、原発に反対する人びとの運動は広がっている。このとき、竹本の作品が読まれることで、原子力発電に対しての認識をふかめることができるのではないかと、期待したいのである。(岩渕 剛)
著者情報
竹本賢三
1910~1987年。作家。元「しんぶん赤旗」記者。

原発小説集 蘇鉄のある風景
定価2,090円
(本体1,900円)
2011年11月