
戦後の焼け野原から復興をとげたとはいえ、いまだ荒廃した世の中で、子どもたちの心を捉えたのは少女漫画の美しく華やかな世界でした。わたなべまさこ、牧美也子、水野英子の御三家を筆頭とする第一世代は、高度経済成長とともに、女性漫画家の地位を確立していきます。現在の漫画ブームに至る原点を、少女漫画熱烈愛好家である作曲家・青島広志が自筆のイラスト付きで案内!
著者情報
青島広志
1955 年東京生まれ。東京藝術大学および大学院修士課程を首席で修了し、オペラ「黄金の国」が同大図書館に購入され、2回の東京都芸術祭主催公演となる。作曲家としてすべての分野にわたる膨大な作品を残すが、とくに管弦楽曲「トゥオネラの白鳥による断章」(水野英子)、オペラ「火の鳥黎明編・ヤマト編・羽衣編」(手塚治虫)、「たそがれは逢魔の時間」(大島弓子)、合唱曲「森の中の小さな生き物たち」(大島弓子)など漫画を題材にした作品が目立っている。東京藝術大学・都留文科大学講師、洗足音楽大学客員教授、日本現代音楽協会・作曲家協議会・東京室内歌劇場会員。

少女漫画交響詩
定価2,090円
(本体1,900円)
2015年4月