
「日本の子どもたちに日本の踊りを」と、40年を超え講習と研究を続けてきた東京民舞研の活動を振り返る、初めての本。ダンス必修化の中、地元に根ざし、生活に根ざした日本の民舞の魅力を解き明かす。子どもたちが夢中になるわけ、地元の人たちが大切にしていること、形を超えた民俗舞踊の奥深さなど。読み応え満点。
目次や構成
目 次 / 民舞に恋して──民俗舞踊を子どもたちに── はじめに 9 (1)「民舞」とは、その魅力 9 (2)民俗舞踊教育のあけぼの 11 (3)私と民舞との出会い 13 (4)地元で民舞の魅力に出会ってほしい 14 第一部「民俗舞踊教育」と和光学園での民舞の実践 21 第一章「民舞」指導への疑問と「民俗舞踊」との出会い 22 (1)和光小学校での民舞との出会いと戸惑い 22 (2)「黒川さんさ踊り」と「都南さんさ」 26 (3)民舞指導への疑問 27 (4)「御神楽」と「大森み神楽」 28 (5)中野七頭舞との出会いと「民俗舞踊」への確信 30 第二章 民舞のひろがり~私が実践した「民俗舞踊」~ 34 (1)大森み神楽・・・岩手県奥州市衣川区大森 35 1 小さな分校に生まれた大きな文化 35 2 「えー、やだー」いきなりの拒否 37 3 踊りの「採り物」が、踊りの楽しさをひろげていく 39 4 やはり踊りは生演奏でやりたい 41 5 「この踊りを伝えたい」という子どもたち 42 6 大森分校の子どもたちがやってきた 45 (2)中野七頭舞・・・岩手県下閉伊郡岩泉町小本字中野 48 1 「七頭舞を踊る会」からひろがる 50 2 民舞クラブと合同の発表会で 50 3 「踊りの規則性」に気づく 52 4 民俗舞踊の動きには根拠がある 54 5 「道具取り」から通して踊りたい 54 6 中野七頭舞が子どもたちの中に育てたもの 56 (3)和光エイサーを作る 58 1 「平敷屋青年会」との出会い~「エイサー」って何? 58 2 六年生が見つけた東京のエイサー~東京沖縄県人会青年部との出会い 60 3 有志でのエイサーのスタート~金城吉春氏との出会い 61 4 手作りの締太鼓で初めての和光エイサー~教師たちの三線練習会 63 5 中野の祭りに参加する子どもたち~東京エイサーシンカと共に 64 6 和光鶴川小学校の六年生にもエイサーを 66 7 子どもの中でのエイサーの発展 67 8 戻ってくる子どもたち~地方への挑戦・町田エイサー祭り 69 9 鶴小オリジナルエイサーの誕生 71 第三章 地元とつながりながら 72 (1)二〇〇二年夏、踊りを学びなおす旅~ドドキテツアー① 73 (2)「大川平荒馬」との出会い~ドドキテツアー② 83 (3)今別荒馬祭りに参加する和光の子どもたち 92 (4)はねこ踊りの祭りに参加する~和光ドドキテツアーのはじまり 95 第四章 三・一一東日本大震災と民俗舞踊 99 (1)支援は石巻に~一回目の支援 100 (2)行ってみてわかる被災地の状況~二回目の支援 103 (3)祭りに参加しよう~三回目の支援 106 (4)「つなみがゆるせない」~大川小学校に行って 108 第五章 民俗舞踊教育のこれから 110 (1)「若者の流出」「過疎化」「少子高齢化」の中で今、地元は 110 (2)若者たちが地元に戻ってきているのは 114 (3)今、学校教育の中での民舞は 115 第二部 舞い学び、踊り育つ 座談会「保存会と学校の中での民俗舞踊教育の実践」 119 アイヌ古式舞踊 広尾正×北原和子 121 釜石虎舞 平田青虎会×星野美紀子 132 今別荒馬 堂端弘隆×藤井千津子 143 寺崎のはねこ踊 佐々木一×園田洋一 155 中野七頭舞 山本恒喜×古矢比佐子 167 大森み神楽(大森神楽) 菅原恭正・菅原静香×青木峰子・古矢比佐子 181 園田エイサー 園田青年会×東田晃 193 第三部 卒業生インタビュー「子どものとき、民俗舞踊に出会って」 207 「難攻不落」がその魅力 佐川かえで 208 民舞が向こうからやってきた 栗原厚裕 212 血が騒ぐ、心が騒ぐ 斉藤かいと 216 民舞は人と人とをつなぐもの 岡村祐介 220 あとがき~平野正美さんと出会って 225 この本を、故・平野正美さん、故・黒木啓さん、故・萱野勝美さんにおくります。
著者情報
園田洋一
1954年、福島県生まれ。北海道教育大学卒業。東京民族舞踊教育研究会会員。現在、和光鶴川幼稚園・和光鶴川小学校校園長

民舞に恋して 民俗舞踊を子どもたちに
定価2,200円
(本体2,000円)
2015年8月
東京民族舞踊教育研究会

民舞に恋して 民俗舞踊を子どもたちに
定価2,200円
(本体2,000円)
2015年8月