
集団的自衛権行使容認の閣議決定、安保法制、自民党改憲案……。どれもこれも憲法の基本の「立憲主義」からすればレッドカードで一発退場もの。主権者である私たちはそんな政権には「退場」をつきつけられます。私たち一人ひとりを守っている憲法の底力を、グライダーで空を飛び回っていたというママさん弁護士が、自身の体験を赤裸々に語りながら、やさしく説き明かします。
目次や構成
もくじ──まだ気づいていないあなたと語る セキララ憲法 プロローグ ~二〇二×年、憲法が変わった世界~003 第1章 私が憲法に目覚めるまで023 「変な子」の誕生023 失意のフリーター時代028 憲法を学ぶ、世界が変わる034 第2章 憲法って、なんだろう?037 憲法と法律、どう違うの?037 憲法の「使い方」042 「立憲主義」と、「立憲的意味の憲法」045 憲法は、何のためにある?047 「公共の福祉」って?051 私たちは、もっと胸を張っていい055 第3章 「憲法」の窓から見える風景058 1 家庭と憲法058 親の命は他人より重い?058 結婚していない親の子は、 結婚している親の子より劣る?060 夫婦別姓は家族を崩壊させる?066 2 労働組合は、なぜ要るか071 橋下市長vs労働組合071 労働組合って、面倒くさい?073 女性は職場の花?077 煙たい存在・団結をぶっつぶすには?080 3 プライバシー権と知る権利──情報は、誰のもの?084 憲法に書いてない権利は、認められない?084 「私生活を公表されない権利」から、 「自己情報をコントロールする権利」へ087 「承諾なしに、みだりに撮影されない自由」=肖像権089 権利は憲法になくても生み出せる ──自民党の「だまし」092 一番危険なのは、国096 『国民の情報は国のもの、国の情報は国のもの』?!104 4 まっすぐに続く、戦争への道109 集団的自衛権についての解釈変更 ──プレイヤーが、ルールの「意味」を変える109 ナチスより酷い?116 「集団的自衛権」は抑止力になるか118 集団的自衛権は、 違法な侵略戦争をはじめる「口実」121 「戦争絶滅受合法案」、今こそ日本に必要124 憲法九条は、我が子を死なせるものじゃない。 守るものなんだ128 第4章 もはや「憲法」じゃない ──自民党改憲草案のキケンなだまし135 天皇制復活?136 エッ? 国民が国を守るの?138 国家緊急権=全権委任法141 「国民が国を縛る憲法」から 『国が国民を縛る憲法』へ144 エピローグ ~私たちに何ができるか~151 あとがき158
著者情報
金杉美和
弁護士。京都弁護士会所属。京都市右京区太秦で出生。3歳から富山県で育つ。1993年3月、富山県立高岡高校卒業。同年4月、大阪大学文学部入学。体育会航空部に所属し、グライダーで日本各地・オーストラリアなどの空を飛び回る。1999年3月、2年の留学ののち、同大文学部文学科を卒業。操縦教官の国家資格も取得し、エアラインのパイロットを目指したが受験に失敗。失意のフリーター生活に。2000年11月、一念発起して司法試験に挑戦。司法試験受験予備校の「伊藤塾」に通う。2002年11月、司法試験合格。2004年10月、京都法律事務所に入所。2005年、2010年にそれぞれ男の子を出産し、2児の母。

まだ気づいていないあなたと語る セキララ憲法
定価1,430円
(本体1,300円)
2015年8月