
東日本大震災の津波で四歳の娘を失った里美と洋平夫妻。洋平は福島原発事故の廃炉作業にあたっている。二年後、事故直前に生まれた息子に甲状腺異常が認められ、里美は夫と別居し東京への避難を決断するが……。被害者と加害者を双方向からみつめ、今も原発事故の被害に苦しむ人たちとの連帯と家族の再生を描く長編。
著者情報
たなかもとじ
1950年岡山県生まれ。日本民主主義文学会会員。「顔」で第9回民主文学新人賞を受賞(2011年)。著書に『タイコンデロンガのいる海』(共著、1990年、岩崎書店)。

大地の歌ごえ
定価2,420円
(本体2,200円)
2019年6月