
クラス担任や部活顧問からの突然の排除、学外での「勤務」の強制、次々に雇い止め・再雇用拒否……子どもの人格を育む学校で、およそあってはならない事態が約15年にわたって続く鶴川高校。傷つけられた生徒の苦悩、「荒れ」た学校で生徒を守り学びを再生する努力。私心なく人権侵害とたたかってきた教師の渾身の記録。
目次や構成
目次
- はじめに——鶴川高校と私
- 第1章 異変、生徒たちの悲しみ
- 1 クラス担任がはずされる
- 2 部活の顧問はずしと部活動つぶし
- 3 演劇・児童文化部の生徒たちの思い
- 4 教職員組合のこと
- 第2章 生徒と教師を会わないようにさせる学校
- 1 先生が学校にいない
- 2 「立ち番」で学外に出させる
- 3 法の裁きが下った
- 第3章 「学校崩壊」の中でみつけたもの
- 1 自主的「校内見回り」でわかったこと
- 2 野本香苗さんの担任はずし事件
- 第4章 若い非正規雇用の教師たち
- 1 多くの教師がやめていく学校
- 2 若い教師の思いと奮闘
- 第5章 生きる力を育てる——私の教育実践
- 1 書く力を育てる——「国語演習」という教科の創設
- 2 読む楽しさを覚える
- 3 生徒たちの読み解きを大事に
- 次のステージへ——おわりに代えて
※本書では、登場する人物を一部仮名で表記しています。
著者情報
三木ひろ子
神奈川県出身。東京学芸大学卒業。1983年より私立鶴川高校に勤務。国語教師。2013年から東京私立学校教職員組合連合中央執行委員、2015年からの4年間は同副委員長。

教師はあきらめない かけがえない生徒たちへ
定価1,650円
(本体1,500円)
2020年10月