
深刻な看護婦不足を招いた1980年代後半。佐山奈緒子の職場では、勤務交代のとき次の看護師に患者の状態などを伝える申し送りの廃止計画が進められていた。これが看護のあるべき姿なのか――ナイチンゲールを学び、理想の看護を追求しながら、仲間と共に職場の改革にも取り組み、成長する若い看護婦たちの姿を描く長編。
著者情報
橘あおい
1963年東京都生まれ。日本民主主義文学会会員。看護専門学校を卒業後、看護師として勤務。2011年「ルージュを引いて」で第9回民主文学新人賞佳作。著書『スプーン一匙』(2011年、文芸社)。

小夜啼鳥(さよなきどり)に捧ぐ
定価2,310円
(本体2,100円)
2021年6月