
なにかにつけて泣く感動屋の「泣き虫先生」と、6階建て高さはあろうかという風呂屋のエントツに登ってしまった少年を助けるため、ひとり猛スピードで駆け上がった「チビカン」の大人2人。地域で剛速球エースの誉れも高い卓也と、転校生でバッテリーを組む力少年の2人。この4人が始めた、ヘッセの小説〈車輪の下〉読書会が生み出したものは?
著者情報
ねじめ正一
1948年杉並区生まれ。詩人・小説家。詩集『ふ』(櫓人出版会、1980年)でH氏賞、『高円寺純情商店街』(新潮社、1989年)で直木賞、『荒地の恋』(文藝春秋、2007年)で中央公論文芸賞、『ひゃくえんだま』(鈴木出版、1991年)でけんぶち絵本の里対象びばからす賞、『まいごのことり』(佼成出版社、2004年)でひろすけ童話賞を受賞。近著には、『長嶋少年』(文藝春秋、2012年)、『認知の母にキッスされ』(中央公論新社、14年)、『ナックルな三人』(文藝春秋、17年)、『落合博満論』(集英社新書、21年)など多数。

泣き虫先生
定価1,980円
(本体1,800円)
2022年4月