福祉のためなら消費税増税も仕方ないよ。私学に行かせるのは経済的に無理。出産しても仕事を続けたいけど両立は難しい。ビラの投函って迷惑。そう思うみなさん、ちょっと待って! 憲法の伝道師・伊藤塾長といっしょに、憲法の視点からこれらの問題を考えてみませんか。豊かに生きるための知恵とたくさん出合えるはずです。
目次や構成
〔目次〕
- まえがき
- くらしを豊かにするには?
- 幸せ度とお財布のひも
- 税金の使い方を監視するのは国民
- 社会保障費の削減と再軍備の関係
- 最高裁判所も政治の影響を受ける?
- 消費税は福祉に使われていない?…ほか
- 子どもが楽しく学ぶには?
- 「教育」を憲法の視点で考えると
- 教育の内容に責任を持つのはだれ?
- 家庭内で民主主義を学ぶ
- 義務教育が無償であることの意味
- 教育を受ける権利を放棄する?…ほか
- 幸せな家族を築くには?
- 家族と国家の関係と女性差別
- 多様な家族のあり方を自己決定する権利
- 再婚禁止期間をめぐる違憲訴訟
- 同性のカップル
- 「名誉の殺人」…ほか
- 不安社会を安心・安全に生きるには?
- 「安心」「安全」の使い分け
- 「たばこポイ捨て禁止条例」の落とし穴
- 防犯への市民動員が行き着く先に
- ビラ配布はほんとうに犯罪ですか?
- 安全のための戦争?…ほか
- メディアの情報を見抜くには?
- メディアに世論が流されると
- 記者クラブ
- 政権交代と情報流通
- 隷従する幸せでいい?
- 今を生きる大人の責任…ほか
- くらしを豊かにするには?
- あとがき
「あとがき」より
- 憲法の理想がなかなか実現できていないことをもって、現実に合わない法は、現実に即して変えるべきだという主張がいつの時代にも必ずあります。しかし、憲法は、技術的なルールではなく、私たちが実現すべき理想を示すルールです。ですから、現実に合うように改正するのではなく、その理想に合わせて社会を憲法に近づけるべきなのです。
著者情報
伊藤真
1958年東京生まれ。伊藤塾塾長・弁護士・法学館法律事務所所長・法学館憲法研究所所長。東京大学在学中に司法試験に合格。95年「伊藤塾」を開設し、市民のために働く法律家の育成を目指す。一方で「憲法を知ってしまった者の責任」から、日本国憲法の伝道師として講演、執筆活動を精力的に行う。『高校生からわかる日本国憲法』(トランスビュー)、『憲法の力』(集英社新書)、『中高生のための憲法教室』(岩波ジュニア新書)、『なりたくない人のための裁判員入門』(幻冬舎新書)、『夢をかなえる勉強法』(サンマーク出版)、『続ける力』(幻冬舎新書)など著書多数。