
多くの国民が天皇や上官への絶対服従の精神をたたき込まれ,戦争に動員されていった戦前の日本。教育勅語がめざした人間像はどういうものか,また,教育勅語と同根の関係にあった軍人勅諭がどんな役割を果たしたかを著者の軍隊経験を通して語る。<br> 日本国憲法、教育基本法、教育勅語、軍人勅諭全文掲載。
目次や構成
[目次]
- まえがき
- I 教育勅語がめざした人間像
- 教育勅語をそらでいえる世代
- 軍人勅諭と兄弟の関係
- 米騒動で急がれた公布
- 修身教科書にみる戦前の教育
- なぜ天皇を神様と信じたか?
- 燃え上がる人民運動に直面して
- 兵隊さんへの感謝とあこがれ
- 戦時下の庶民の声は?
- 教育基本法への攻撃は時代錯誤
- II 軍人勅諭のふしぎさとおそろしさ
- 私の軍隊生活からみて
- 「国を守るため」ではない?
- 天皇の軍隊の確立
- 絶対服従のおそろしさ
- 皇道派と統制派の抗争
- 近衛「新体制」運動の行方
- 絶大な権力をふるった東条英機首相
- 戦没者の六割が餓死
- むすび―二度と戦争を許さないために
- [資料]
- 日本国憲法
- 教育基本法
- 教育勅語
- 軍人勅諭
著者情報
韮沢忠雄

教育勅語と軍人勅諭 ―こうしてぼくらは戦争にひきこまれた―
定価1,540円
(本体1,400円)
2002年6月