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作品を通し実社会と法律の接点を知る

マンガからはいる法学入門

矢野達雄=著

定価1,980円(本体1,800円)

出版年月
2004年4月
ISBNコード
978-4-406-03073-1
仕様
0032/ 四六判並製/ 286P
タグ
社会    政治・法律   
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「ブラックジャック」では安楽死問題から刑法を、「ナニワ金融道」では借金の連帯保証の実相から民法を、「沈黙の艦隊」の展開からは憲法を――すぐれた作品が切り取った社会の現実に照らし、法律の働きを知る。ほかに少年法、商法、社会保障法、法社会学など重要な法学分野をとりあげ、法とは何かも考える。

目次や構成

[目次]

  • 第1講 はじめに −本書のねらいと内容
    • 一 マンガを素材に法を考えるということ
    • 二 本書の内容
  • 第2講 手塚治虫『鉄腕アトム』 −基本的人権<憲法>
    • 一 『鉄腕アトム』におけるロボットの人権確立の闘い
    • 二 (人間)世界における人権確立の闘いの歴史
  • 第3講 手塚治虫『ブラック・ジャック』 −安楽死と嘱託殺人<刑法>
    • 一 ブラック・ジャックとドクター・キリコ
    • 二 安楽死と嘱託殺人の法律問題
  • 第4講 青木雄二『ナニワ金融道』 −民法の世界<民法債権法>
    • 一 『ナニワ金融道』と作者・青木雄二
    • 二 借金と民法の世界
  • 第5講 毛利甚八作・魚戸おさむ画『家栽の人』
                −離婚事件<民法家族法>
    • 一 作者・毛利甚八と『家栽の人』という作品
    • 二 家庭裁判所とさまざまな家事事件
    • 三 物語の中から
  • 第6講 毛利甚八作・魚戸おさむ画『家栽の人』
                −少年事件<少年法、刑法>
    • 一 少年事件をめぐるさまざまな動き
    • 二 少年事件を扱った物語を例に
    • 三 少年法の改正で少年事件はどうなる
  • 第7講 高田靖彦『ざこ検マルチョウ』 −検察官<法社会学>
    • 一 物語と検察官の仕事
    • 二 『ざこ検マルチョウ』にみる検察官の姿
  • 第8講 中嶋博行作・カワラニサイ画『ホカベン』
                −弁護士、ドメスティック・バイオレンス<法社会学、法女性学>
    • 一 DVを扱った物語から
    • 二 弁護士という仕事について
    • 三 DV防止法をめぐって
    • 四 児童虐待をめぐって
  • 第9講周良貨作・能田茂画『監査役野崎修平』 −銀行の組織<商法>
    • 一 『監査役野崎修平』という作品
    • 二 株式会社の組織を知る
    • 三 あおぞら銀行をとりまくさまざまな疑惑
    • 四 株主総会と「法人資本主義」
  • 第10講  閑川夏央作・谷口ジロー画『「坊っちゃん」の時代』
                −舞姫事件と大逆事件<日本法史学>
    • 一 『「坊っちゃん」の時代』について
    • 二 『「坊っちゃん」の時代』の展開
    • 三 日本近代法史と重ね合わせてみると
    • 四 森鴎外の舞姫事件
    • 五 大逆事件
  • 第11講 かわぐちかいじ『沈黙の艦隊』 −憲法第九条と自衛隊<憲法>
    • 一 作者・かわぐちかいじとこの作品のあらすじ
    • 二 登場人物の軍事・防衛観
    • 三 安保・防衛問題をめぐるこれまでの経過
  • 第12講 山本おさむ『どんぐりの家』 −障害者の福祉<社会保障法>
    • 一 作者・山本おさむとこの作品のあらすじ
    • 二 社会保障と社会福祉
    • 三 『どんぐりの家』が伝えるもの
  • 第13講 手塚治虫『ネオ・ファウスト』 −生命倫理<法哲学>
    • 一 この作品のあらすじ
    • 二 科学技術の発展と倫理−とくにクローン人間を例に
    • 三 手塚治虫と『ファウスト』
  • 第14講 さらに学びたい人のために
    • 一 法とは何か
    • 二 法学を学んでいくために
  • あとがき

著者情報

矢野達雄

1949年生まれ。愛媛大学法文学部教授(日本法史学、法社会学)。大阪大学大学院法学研究科博士課程単位取得。博士(法学)。主著に『愛媛県の歴史』(共著、山川出版社、2003)『法社会学への誘い』(共編著、法律文化社、2002)、『法史学への旅立ち』(共編著、同前、1998)、『近代日本の労働法と国家』(成文堂、1993)など。

マンガからはいる法学入門

マンガからはいる法学入門

定価1,980円
(本体1,800円)

2004年4月