
かつて日本軍が、拉致し、性奴隷として地獄の日々を強いた女性たち。その事実に衝撃を受けた学生たちは、韓国「ナヌムの家」に暮らす元「慰安婦」のハルモニ(おばあさん)に会いに行った。若い世代として、女性として、いま訴えたいことをまとめた一冊。アジアと日本の未来を真摯に見つめる感性がさわやかに伝わる。
目次や構成
【目次】
- 手折られたままの人生
- 地獄の強制―元日本軍「慰安婦」の証言
- 05年9月13日、「ナヌムの家」にて ムン・ピルギ
- 05年12月20日、神戸女学院大学にて イ・オクソン
- 学生たちと学んだ「慰安婦」問題 石川康宏
- この問題との出会い
- 「慰安婦」問題入門
- 04年、05年のゼミと「ナヌムの家」
- 学内の空気を変える学生たちの力
- 「慰安婦」問題と私の研究
- 何を、どう受け止めたか、これからどうするか ゼミ生座談会
- それぞれの理由でこのゼミを選び……
- 春休みの「宿題」―知ったことの衝撃
- 読んで、見て、調べて、議論して
- 「ナヌムの家」―目の前の現実の重み
- この国をどうするか、どう生きていくか
- あとがき
著者情報
神戸女学院大学 石川康宏ゼミナール
2014年度の三回生ゼミ。石川康宏=1957年北海道生まれ。京都大大学院経済学研究科単位取得退学。神戸女学院大学教授(経済学・経済理論)。『女子大生のゲンパツ勉強会』(共著、2014年、新日本出版社)、『「おこぼれ経済」という神話』(2014年、同前)、『『古典教室』全3巻を語る』(共著、2014年、同前)、『橋下「維新の会」がやりたいこと』(2012年、同前)、『マルクスのかじり方』(2011年、同)、『若者よ、マルクスを読もうⅡ』(共著、2014年、かもがわ出版)、『女子大生 原発被災地ふくしまを行く』(共著、2014年、同前)、『若者よ、マルクスを読もう』(共著、2010年、同前。2013年に角川ソフィア文庫)など。

「慰安婦」と出会った女子大生たち
定価1,650円
(本体1,500円)
2006年2月