
子どもと本の出合いを創る――
だから、子どもの本は面白い
広瀬恒子=著
子どもの本離れ・読書離れが指摘される一方、司書教諭の配置が小中学校に義務づけられるなど、いま、子どもの読書への社会的関心が広がっています。『バッテリー』『あらしのよるに』ほか最近の話題作にもふれながら、多メディア時代の今日、読書が持つ固有の価値と子どもの本の魅力、手渡し手である大人の役割を考えます。
目次や構成
〔目次〕
- はじめに
- 1 いま、子どもの本は
- 近年の出版に見る子どもの本
- なぜ絵本なのか
- ファンタジーブームのゆくえ
- 戦争を伝える
- 大人と子ども―ボーダレスの問題
- 絵本について
- 進化する絵本
- 韓国絵本の健闘
- 子どもと読書離れについて
- 深刻な中・高校生の本離れ
- 子どもの本を選ぶということ
- 近年の出版に見る子どもの本
- 2 読む力が育てるもの
- 想像力について
- 批判する力を育てる
- 実体験が下地に
- 「はらぺこくん」
- 読めるとは
- 「一冊だけ見て信じちゃいけんのじゃなあ」
- 子どもはだれでも屋根裏へのぼる
- ことばとコミュニケーション
- 読みきかせの力
- 読みきかせの広がった背景
- 「読みかたり」「読みあい」・・・・・・
- 障害児と絵本
- ひびき合う人間関係
- 児童文学の主人公と読者のかかわり
- 生活の知恵
- 友情のゆくえ
- 人と人との関係を描く
- 気づかいのなかで
- 現実に対する批判と提案
- 児童文学の年代からみた流れ
- “原っぱ”の喪失
- “光と影” “明と暗”
- 豊作貧乏?
- 子どもらしさとは・・・・・・
- 90年代からいまへ
- 想像力について
- 3 子どもと本の出会い創り
- 子どもと本をつなぐ「人」
- 「人」の役割
- 本と親しむ土壌づくり
- 本と出合う「場」
- 図書館は「つながっちょる」の発見
- 地域の読書ボランティア
- 子どもへの本への社会的関心
- イライラをつのらせる子どもたち
- 子どもの見方
- 行政からの読書への関心
- 地域の動き
- 先達の歩んだ道から
- 子どもと本をつなぐ「人」
- おわりに
著者情報
広瀬恒子
1938年生まれ。親子読書地域文庫全国連絡会代表。日本子どもの本研究会前事務局長。著書に「子どもの読書いまこれから」・「子どもと本の明日」(共著)(いずれも新日本出版社)など。

だから、子どもの本は面白い
定価1,760円
(本体1,600円)
2006年8月