
知性の三巨人との戦争と平和を中心的なテーマに据えた対談集! 小柴対談ではノーベル賞や平和の問題を、鶴見対談では、日本の中国侵略とアメリカのイラク侵略戦争の形態的同一性を、小田対談では、8月14日の大阪空襲の意味や「現世否定哲学」ではない、プラスの価値を語る運動論を語る。その個性的で幅広い含蓄ある話は、読む者を飽きさせない。
目次や構成
〔目次〕
- まえがき
- 上田耕一郎・小柴昌俊
- 受動と能動の掛け算
- 1 ノーベル賞、うれしかった
- 2 東大での思い出
- 3 ニュートリノと宇宙誕生
- 4 平和の問題は保守も革新もない
- 受動と能動の掛け算
- 上田耕一郎・鶴見俊輔
- 世界と日本、歴史と哲学、運動
―マルクス主義とプラグマチズム―- 1 二人の接点、共通の知人をめぐって
- 2 ブッシュとイラク戦争
- 3 ベトナム戦争とアメリカ
- 4 核兵器と現代の戦争
- 5 戦前の日本共産党のたたかいとマルクス主義
- 6 「木曽殿と背中合わせの寒さかな」
(十五年戦争の体験と「転向」研究) - 7 プラグマチズムと多元主義、マルクスの価値論、国家権力の獲得後
- 8 日本共産党の綱領改定案をめぐって
- 9 「小さいものは大きいものより小さいか」
- 10 未来へ向かって。日本の可能性
- 世界と日本、歴史と哲学、運動
- 上田耕一郎・小田実
- 戦争と戦後60年
―憲法九条を守るために―- Ⅰ 戦争体験
- 1 大阪大空襲
- 2 核兵器と無差別爆撃の思想
- 3 国家による「棄民」、大岡昇平『俘虜記』
- 4 戦争末期の学生生活、思想状況など
- Ⅱ 憲法九条と戦後日本の政治
- 5 『随論 日本人の精神』と日本国家の本質
- 6 憲法九条の意義 とくに九条二項の意義
- 7 アメリカと戦後の日本政治
- 8 日米安保と憲法
- Ⅲ 国民のたたかい
- 9 九条の会、国民投票
- 10 二大政党制
- 11 九条をめぐる「乖離問題」 ― 「良心的軍事拒否国家」の構想
- 12 市民の政策運動 ― 教育問題
- 13 震災救済のたたかいのなかで
- 14 労働運動、たたかいのなかで
- 15 世界も日本も変革の可能性が生まれている
- Ⅰ 戦争体験
- 戦争と戦後60年
著者情報
上田耕一郎

人生の同行者 上田耕一郎×小柴昌俊・鶴見俊輔・小田実対談
定価1,980円
(本体1,800円)
2006年9月