
「百姓は天下の民なり」――一揆の土台を固める風花組の若者たち。小○(困る)の旗を掲げ、六三六ヶ村がいっせいに蜂起した!――「非道は上より下り、正法は下にとどまる」(一揆衆の言葉)。一人の犠牲者も出さず、要求のすべてをかちとった幕末・南部藩の大一揆を描く。歴史の闇に葬られた誇らしい民衆の闘いが今蘇る!
目次や構成
〔目次〕
- 第一章 帰郷
- ベコ六
- 母
- 空念坊
- つつじ屋敷
- 第二章 生活
- 迷い
- 遺産
- 敵
- 第三章 組織
- 鬼蔵脱出
- 風花組
- 若衆宿
- 棒おどり
- 第四章 大漁
- 網主
- 祝宴
- ばんどり
- お触れ
- 第五章 風雲
- 寄り合い
- ふたつの歌
- 儀助
- 馬之助
- 第六章 結束
- 密漁
- 吉里吉里屋
- 吟味
- 兄弟
- 第七章 不穏
- 送り火
- まつり
- 黒森組
- 十七人衆
- 第八章 前夜
- 群れ
- 火
- 師弟
- 影一揆
- 第九章 おしだし
- 旗
- 蜂起
- 襲撃
- 怒濤
- 終章 うねり
- 越境
- 呼応
- 出発
著者情報
後藤竜二
1943年北海道生まれ。「おかあさん、げんきですか」(ポプラ社)で日本絵本賞大賞&読者賞受賞。作品に「12歳たちの伝説」「紅玉」(新日本出版社)、「1ねん1くみ」シリーズ(ポプラ社)など多数。