
筑豊の香春岳(かわらだけ)をあおぐ炭鉱の町で暮らす弓江。折しも「エネルギー革命」で炭鉱は閉山、近隣の三池炭鉱は「合理化」反対闘争が激しさを増し、弓江たちも飲み込まれていく。政治に翻弄される炭鉱労働者と家族を少女の目からみずみずしく描く「香春岳」。切り捨てられたヤマの男と家族の怒りを静かに伝える「帰郷」。
目次や構成
〔目次〕
- 香春岳(かわらだけ)
- 帰郷
著者情報
永野朝子
1948年、鹿児島県生まれ。日本民主主義文学会会員。著書『三池炭鉱』上・下(新日本出版社)。

香春岳
定価1,760円
(本体1,600円)
2009年8月