
世界を巻き込んだ最悪の大恐慌=世界経済・金融危機はなぜ、どのようにおきたのか。過去の「大恐慌」(19世紀末大不況、1929年大恐慌)の世界史的考察、世界戦争による科学・技術の「発展」に関する検討、ヨーロッパでもおきていた経済バブルの分析から、今日の資本主義が突きつけられた構造転換の方向を明らかにする。
目次や構成
〔目次〕
- はじめに
- 序章 世界を巻き込んだ最悪の「大恐慌」
- I 資本主義はどう成長してきたか――世界史的発展とその特徴
- 第1章 「19世紀末大不況」――自由競争から独占へ
- 第2章 「1929年世界恐慌」――資本主義の自立的発展に終止符
- 第3章 現代資本主義が背負った2つのファクター
- 第4章 2つのファクターの破綻と繕い――新自由主義の採用
- 第5章 新自由主義への退場通告
- 第6章 日本とヨーロッパの経済とバブル
- II 求められる大転換の方向と転換期の課題
- 第7章 いま資本主義は何を問いかけているか
- 第8章 地球環境と人にやさしいアジアを
著者情報
相澤幸悦
1950年、秋田県生まれ。慶應大学大学院経済学研究科終了。長崎大学経済学部教授を経て、現在、埼玉大学経済学部教授。著書に『ユーロ対ドル−アメリカ単独行動主義とその破綻の構造』(駿河台出版)『アメリカ依存経済からの脱却』(日本放送出版協会)など著書多数。

問いかける資本主義 世界経済危機が突きつけた構造転換の方向
定価1,980円
(本体1,800円)
2009年12月