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赤裸々さと煩悶、心情の吐露から見える新たな啄木像

啄木日記を読む

池田功=著

定価2,090円(本体1,900円)

出版年月
2011年2月
ISBNコード
978-4-406-05463-8
仕様
0095/ 四六上製/ 190P
タグ
芸術・生活    評論   
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啄木の日記には、自身の生き方、性をめぐるさまざまな煩悶や社会への憤り、大逆事件の衝撃、社会主義への目覚めなどが正直かつ克明に記録されている。韓国の大学での講義への反響も紹介しながら、時代や国境を越えて感動を与える啄木の新たな魅力を読み解く。多くの啄木研究書の中でも日記を中心に論じた初めての評論。

目次や構成

  • はじめに
  • 1 絶望の中で自らを鼓舞
      心の高ぶりを抑え癒すもの/故郷の自然に癒される/都会への憧れと怖れ/
  • 2 社会主義への目覚めと模索
      日露戦争に昂奮/社会主義の実現を研究すべき時代に/大逆事件の衝撃/
  • 3 啄木日記の魅力とは
      ドナルド・キーンの評価/正直に赤裸々に真実を書くことの魅力とは/
  • 4 日記作品化への努力
      作品化された「林中日記」/日記帳を変更して書き直す/官能的な描写の意味/
  • 5 国際性を持つ日記の意義
      韓国での啄木の受容/『ローマ字日記』のゼミ/赤裸々さと煩悶と/
  • 石川啄木の略年譜
  • あとがき

著者情報

池田功

1957年新潟県生まれ。明治大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。韓国・東国大学校特別招聘専任講師、ドイツ・フライブルク大学及びボン大学日本文化研究所客員研究員を経る。現在、明治大学政治経済学部教授、同大学院教養デザイン研究科教授、文学博士、国際啄木学会会長。主な著書に『石川啄木 その散文と思想』(2008年、世界思想社)、『新版 こころの病の文化史』(2008年、おうふう)、『啄木日記を読む』(2011年、新日本出版社)、『啄木 新しき明日の考察』(2012年、新日本出版社)、『石川啄木入門』(2014年、桜出版)。