
社会問題としての自死から命を救うシステムとは
救える死 自死のない社会へ
天笠崇=著
自死者が13年連続3万人を超える日本社会。政府は「自殺対策基本法」を制定し、防止対策にのりだしているが、効果はみえていない。なぜ減らないのか、その大本にあるストレス社会の究明とともに、交通安全対策との比較から、自死を「社会で救える死」としてとらえ、その社会システムをどう構築するかの提言を試みる。
目次や構成
- まえがき
- 第1章 自死とは――未遂者、遺族の思い
- (1)不況、離婚が引き金に
- (2)なぜ息子を救えなかったのか
- (3)多様な自死――著者の遭遇例から
- 第2章 「自殺者三万人」vs「自殺対策基本法の時代」
- (1)「自殺者三万人時代」の衝撃
- (2)自殺対策基本法とは
- (3)「自殺者三万人時代」の原因
- 第3章 メンタルヘルスから見た日本社会の異常
- (1)厳しい生活と労働の喪失
- (2)「三つの元年」とメンタル不全
- (3)ストレス社会日本!
- 第4章 自死予防のために社会のシステムを見直す
- (1)予防対策の基本的な考え方
- (2)自死を防ぐために税金の使い道を変える
- 主要な参考図書・文献・有益なホームページ
著者情報
天笠崇
精神科医。1961年生まれ。東京医科歯科大学医学部卒業。メンタルクリニックみさと所長。

救える死 自死のない社会へ
定価1,650円
(本体1,500円)
2011年8月