
食品汚染の監視・規制のしくみは危なすぎ――どう変えさせるか
食の安全はこう守る 放射能汚染からTPPまで
小倉正行=著
原発事故に伴う食品汚染、焼肉チェーンの食中毒事件…次々襲う食の不安に食品安全行政を抜本的に変える必要がある。食品の放射線量測定をどう進めるか、誰がどうフードチェーンを監視すべきか、食料輸入大国なのにあまりに貧困な検疫をどう改善するか、TPPは食の安全をどう揺るがすかなど、知っておくべき知識満載の一冊。
目次や構成
- 〔目次〕
- 第1章 放射能汚染にどう対処するか
- 1 福島第一原発事故が引き起こした食の安全への脅威
- 2 安全神話の下で全く無策だった食の安全を守るしくみ
- 3 放射能規制の不徹底で国民を内部被曝にさらした日本政府
- 4 食品安全委員会ワーキンググループによる再評価
- 5 食の安全の確保のためにどう取り組むべきかーー30年体制の確立を
- [家庭でできる対策]
- 第2章 増えている腸管出血性大腸菌
- 1 日本と世界でアウトブレークした腸管出血性大腸菌
- 2 腸管出血性大腸菌はどのようなものなのか
- 3 フードチェーン段階で見た腸管出血性大腸菌の汚染状況
- 4 厚労省の食品衛生法の運用の問題点ーー加熱すれば問題ないのか
- 5 94万人分相当のO157汚染輸入牛肉がレトルトカレーの原料に
- 6 腸管出血性大腸菌による大規模食中毒をどう防ぐか
- 第3章 TPPは食の安全もおびやかす
- TPPとは何か
- TPPが日本の安全をどう揺るがすのか
- 第4章 輸入大国日本のお寒い検疫体制
- 1 6割を輸入に依存する日本の食の安全
- 2 輸入食品をめぐる様々な食品衛生法違反ーーこれは氷山の一角
- 3 9割の輸入食品が無検査で輸入される恐るべき実態
- 4 どうしたら輸入食品の安全性が確保できるのか
- 第5章 食品衛生法・食品安全行政を考える
- 1 食品安全行政のしくみ
- 2 これで食の安全は守れるのかーー19都道府県で専任の食品衛生監視員がゼロ
- 3 問われる食品安全行政の緊急課題
- 4 食品安全行政の新たな方向
著者情報
小倉正行
1952年生まれ。日本生協連を経て党国会議員団事務局。『輸入大国日本・変貌する食品検疫 低下する食料自給率と検疫体制の空洞化』(合同出版、1998)、『これでわかる輸入食品の話 : イラスト版』(合同出版、2000)、『多角分析 食料輸入大国ニッポンの落とし穴』(新日本出版社、2003)、『TPPは国を滅ぼす』(宝島社新書)など著作多数。

食の安全はこう守る 放射能汚染からTPPまで
定価1,650円
(本体1,500円)
2011年11月