ヒトは生物の一種でありながら、言葉を用いて思索し、戦争を行うと同時にヒューマニズムを発達させてきた。人類の過去、現在、未来を遺伝子と進化から解き明かし、人間が「争う心」を持つと同時に「争わない心」の二面性を持っていること、人間にはその遺伝子の縛りを克服する力があることを生物学の視点で考察する。
著者情報
若原正己
1943年北海道生まれ。北海道大学理学部卒、同大学院理学研究科博士課程修了。理学博士。主な研究テーマは「遺伝子発現におよぼす環境因子の影響」。2007年に北海道大学准教授を退職。著書に『なぜカエルからヒトが生まれないのか』(1992年、リヨン社)、『黒人はなぜ足が速いのか―「走る遺伝子」の謎 』(2010年、新潮社) 、『なぜ男は女より早く死ぬのか 生物学から見た不思議な性の世界』 (2013年、SB新書)など。
ヒトはなぜ争うのか 進化と遺伝子から考える
定価1,870円
(本体1,700円)
2016年1月