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アウシュヴィッツを生きのびた、101歳ポーランド女性の“警告のための記憶”

強制収容所のバイオリニスト ビルケナウ女性音楽隊員の回想

ヘレナ・ドゥニチ‐ニヴィンスカ=著 田村和子=訳

定価2,530円(本体2,300円)

出版年月
2016年12月
ISBNコード
978-4-406-06072-1
仕様
0097/ 四六判上製/ 272P
タグ
人文    歴史一般   
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昼夜焼却炉から煙が立ち上るなか、囚われ人たちを労働に送り出すために演奏された明るいマーチ。楽器の心得がある囚人で構成された音楽隊の仕事だった。生きるには、良心の呵責に耐えて弾くほかなかった。ポーランド人のヘレナもそのひとり。戦後家族にも明かさなかった収容所での非人間的な体験や音楽隊の実態を、長い沈黙を破って克明に記した回想録。ヘレナはいまなお健在の101歳!

著者情報

ヘレナ・ドゥニチ‐ニヴィンスカ

1915年ウィーン生まれ。その後、ポーランドの故郷ルヴフに両親および二人の兄とくらす。10歳からポーランド音楽協会高等音楽院でバイオリンを習い始める。43年1月に母親とともに逮捕、ルヴフの刑務所に拘留された後、同年10月にアウシュヴィッツ強制収容所に移送。45年1月までビルケナウ女性音楽隊のメンバーであった。収容所で母親を亡くす。45年5月、自由の身となり、クラクフで戦後の生活を始める。ポーランド音楽出版所に就職し、音楽教育出版物の編集次長を経て、75年に退職。2013年、本書のポーランド語の原著”Drogi mojego życia” を出版する。

強制収容所のバイオリニスト

強制収容所のバイオリニスト ビルケナウ女性音楽隊員の回想

定価2,530円
(本体2,300円)

2016年12月

田村和子

ポーランド児童文学翻訳家。1944年、札幌市生まれ。79~80年、家族とともにポーランドのクラクフ市に滞在。93~94年、クラクフのヤギェウォ大学に語学留学。96~97年、東京外国語大学研究生。97~98年、クラクフの教育大学で児童文学を学ぶ。岩手県在住。著書に『ワルシャワの日本人形』(2009年、岩波ジュニア新書)、『ワルシャワの春――わたしが出会ったポーランドの女たち』(2003年)『生きのびる――クラクフとユダヤ人』(2000年、以上草の根出版会)、主な訳書にM. ムシェロヴィチ『金曜日うまれの子』(1996年、岩波書店)、『ノエルカ』(2002年、未知谷)、J. ルドニャンスカ『ブリギーダの猫』(2011年、未知谷)など。

強制収容所のバイオリニスト

強制収容所のバイオリニスト ビルケナウ女性音楽隊員の回想

定価2,530円
(本体2,300円)

2016年12月