
自然の中、野の花を愛でながら思考をくぐらせ「子どもの発達論」を組み立てた偉大な哲学者、科学者であった医師・石田一宏氏。その理論は没後20年の今も古びれません。氏の論考と、教えを受け継ぎ人間的感情、食事、不登校の問題、学習障害などの実践を積み上げた報告から、子どもの実態、発達の臨界期などを伝えます。
目次や構成
目次
- はじめに(石田かづ子)
- 序章(石田かづ子)
- 1章 子ども時代のルネサンスを(石田一宏)
- 1 子ども時代は思い出深い楽しさで満ちていなければならない
- 2 食事が人生を楽しくする 食文化を身につける教育
- 3 「問題児」の問題は決して彼らだけの問題ではない
- 4 子どもの生きる力——自立をめざして
- 2章 子どもの発達の法則(石田かづ子)
- 1 覚醒からはじまる
- 2 たっぷりと豊かな感情を育てる
- 3 人間的かかわりを育てる——言語の発達
- 4 確かな意思をもって未来へ向かう子どもを育てる
- 5 気になる子Disorder
- 3章 不登校問題を考える
- 1 親と教師の連携で子どもの「生きる力」をはぐくもう(石田一宏)
- 2 安心して過ごせる「ひだまり」の存在は大きい(鹿又克之)
- 3 野菜と米つくってひきこもりからの脱出(岩根 宏)
- 4章 子どもの発達の臨界期
- 1 三〇年間のデータ比較から子ども時代の意味を読み解く(石田かづ子・須永道代)
- 2 学習障害をかかえる由利子の成長記録(若王子淑子)
- 5章 総論 人間と自然が育てる(石田一宏)
- 1 三〇年間のデータ比較から子ども時代の意味を読み解く
- 2 子どもの発達の臨界期
- 3 人間と自然が育てる
- あとがき(石田かづ子)
著者情報
石田かづ子
元学童クラブ指導員・元養護教諭。共著に『ぼちぼち行こうか 保健室の窓から』(2017年、本の泉社)。

ひきこもりからの脱出 石田一宏の子どもの発達論を読み解く
定価2,310円
(本体2,100円)
2020年5月
石田一宏
1938年、福井県生まれ。金沢大学医学部卒。代々木病院神経科医長、新松戸診療所所長、東葛病院副医院長、東京勤労者医療会副理事、勤医会東葛看護専門学校初代校長、福井県の老健施設「あじさい」施設長、東京勤労者医療会名誉理事を歴任。「酒の害から家族を守る会」(後に「酒の害から健康を守る会」)、「精神障害者を持つ兄弟姉妹の会」(後に「心の病をもつ人とその兄弟姉妹の会」)、「不登校問題を考える東葛の会」、「子どもの発達研究会」を発足した。2000年2月永眠。著書多数。

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