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歴史のタブーを活写した画家の執念

関東大震災 描かれた朝鮮人虐殺を読み解く

新井勝紘=著

定価1,870円(本体1,700円)

出版年月
2022年8月
ISBNコード
978-4-406-06681-5
仕様
0036/ 四六判並/ 160P
タグ
人文    歴史一般   
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関東大震災から99年。震災時、東京、関東周辺で軍隊・警察及び自警団によって6000人以上と言われる朝鮮人が虐殺された。その混乱の中で、この事実を絵筆で克明に描いた画家たちの絵と、新発見の画家・淇谷(きこく)による「関東大震災絵巻」を公開し、そこから現代の私たちに問いかけられた課題を考える。

目次や構成

<目次>

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  • はじめに
  •   
  • 序 関東大震災と私──義母の体験から
  • Ⅰ 「描かれた朝鮮人虐殺」論にむかって
  • 1 「描かれた朝鮮人虐殺」からのアプローチ
  • 2 「虐殺絵」への視点──国立歴史民俗博物館の常設展示「関東大震災」にかかわって
  • 3 高麗博物館の「虐殺絵」展示の視点
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  • Ⅱ 少年が見た朝鮮人追跡
  • 1 子どもたちが体験した「鮮人騒ぎ」
  • 2 子どもが描いた“赤と黒の世界”
  • 3 一〇歳の少年の目に焼きついた光景
  •   
  • Ⅲ 一枚の「虐殺絵」スケッチから見えるもの
  • 1 まるで虐殺の「実況中継」のよう
  • 2 作者は河目悌二か
  • 3 同人たちの体験談
  • 4 作者の視座とまなざし
  •   
  • Ⅳ 萱原白洞の「東都大震災過眼録」
  • 1 震災絵巻の発見経過
  • 2 白洞の執念
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  • Ⅴ 柳瀬正夢と堅山南風
  • 1 「ねじ釘の画家」・柳瀬正夢と震災
  • 2 生まれ変わった柳瀬正夢の震災スケッチ
  • 3 日本画家・堅山南風のその時
  • 4 紙背に虐殺を描いた「自警団」
  •   
  • Ⅵ 試論・新発見「関東大震災絵巻」に迫る
  • 1 幻の画家「淇谷」の絵巻物がオークションに登場
  • 2 関東大震災一〇〇年を前に新しい虐殺絵に出合う
  • 3 「関東大震災絵巻」第一巻の「自序」
  • 4 第一巻の「自序」の要約
  • 5 新絵巻物・第一巻を読み解く
  • 6 朝鮮人虐殺の四つの場面に迫る
  • 7 虐殺場面の先の状況
  • 8 「関東大震災絵巻」第二巻の「自序」
  • 9 新絵巻物・第二巻を読み解く
  • 10 「自序」について
  •   
  • おわりに
  •   
  • 参考文献一覧

著者情報

新井勝紘

1944年東京生まれ。東京経済大学卒。町田市史編纂室、町田市立自由民権資料館主査、国立歴史民俗博物館助教授、専修大学教授、認定NPO法人・高麗博物館館長を歴任。 著書に『五日市憲法』(2018年、岩波書店)、編著『自由民権と近代社会』(2004年、吉川弘文館)、共著『多摩と甲州道中』(2003年、吉川弘文館)、編著『近代移行期の民衆像』(2000年、青木書店)、編著『戦いと民衆』(2000年、東洋書林)など。

関東大震災 描かれた朝鮮人虐殺を読み解く

関東大震災 描かれた朝鮮人虐殺を読み解く

定価1,870円
(本体1,700円)

2022年8月