
この一冊で『資本論』がよくわかる!
Q&A いま『資本論』がおもしろい マルクスとともに現代と未来を科学する
志位和夫=著
搾取の秘密は? 「自由な時間」拡大の意味は? 生産力の発展がもたらすものは? 貧困と格差拡大のメカニズムは? 社会変革はどうやっておこる? 共産主義で自由はどうなる? 『資本論』第一部のあらましを現代の熱い問題との関わりを縦横に交えて新鮮に語る。一冊でマルクス畢生の大著『資本論』の真髄がよくわかる!
目次や構成
<目次>
- ゼミナールを始めるにあたって
- 1、『資本論』とはどのような本なのか?
- Q1 新入生歓迎運動で対話をしていると、「『資本論』を読んでみたい」という声が、けっこう返ってきます。海外ではどんなふうなのでしょうか?
- Q2 『資本論』はどのような本なのか。その特徴についてお話しください。
- Q3 マルクスは、『資本論』をどうやって書いていったのですか?
- Q4 今回のゼミナールの進め方についてお話しください。
- 2、どうやって搾取が行われているのか?
- Q5 まずお聞きしたいのは搾取の問題です。この問題を考える前提として、いまの日本で本当に「搾取」ということが行われているのかどうか。ここからお話しください。
- Q6 どうやって搾取が行われているのかについて、お話しください。
- Q7 マルクスが『資本論』で行った搾取の秘密の「謎解き」とはどんなものですか?
- Q8 そもそも労働者とはどういう人たちを指すのですか? いまの日本では、労働者はどのくらいの搾取がされているのですか?
- 3、労働時間を短くするたたかい(「自由な時間」を拡大するたたかい)の意味は?
- Q9 資本家は、どうやって搾取を拡大していくのですか。『資本論』ではどのような解明がされているのですか?
- Q10 そもそも労働時間はどのようにして決まるのですか?
- Q11 「資本の魂」という話がありましたが、マルクスが『資本論』を書いた19世紀のイギリスでは、資本はどういう「吸血鬼」ぶりを発揮したのですか?
- Q12 いまの日本でも過労死や「サービス残業」—「ただ働き」はひどいですね。
- Q13 労働時間短縮=「自由な時間」を増やすことは、みんなの願いです。その大切さについて『資本論』でマルクスが訴えたことをお話しください
- Q14 労働時間短縮は、まさにいまの日本の課題でもありますね。
- 4、生産力の発展が労働者にもたらすものは何か?
- Q15 資本家が搾取を拡大していく方法として、「労働時間を長くする」という方法をお話しされましたが、それ以外にはどういう方法があるのですか?
- Q16 「生産力」の拡大ということが言われました。そもそも「生産力」とはどういうものでしょうか? 「生産力」の拡大というと、環境破壊という悪いイメージもありますが。
- Q17 資本主義のもとでの生産力の拡大が、労働者にもたらす害悪について、『資本論』ではどういう解明がされているのですか?
- Q18 いま言われた多くの問題は、そのままいまの日本の大問題ですね。
- Q19 資本主義の発展のなかで未来社会の要素がつくられてくると言われましたが、どういうことでしょうか?
- Q20 『資本論』では、環境問題についても突っ込んだ言及があると聞きましたが?
- 5、貧困と格差拡大のメカニズムは?
- Q21 21世紀のいま、貧困と格差の拡大は、どこまできているのでしょうか?
- Q22 『資本論』では、貧困と格差が拡大するメカニズムをどのように解明しているのでしょうか。
- Q23 「産業予備軍」という話は、いまの日本にもつながる話ですね?
- 6、社会の変革はどうやっておこるのか?
- Q24 社会の変革はどうやっておこるのですか? 『資本論』でマルクスが出した結論について、お話しください。
- Q25 社会を変えるには、客観的な条件とともに、主体的な条件が大切ということですね?
- Q26 『資本論』では、ここで、未来社会がどんな社会になるとのべているのですか?
- 7、社会主義・共産主義で人間の自由はどうなるか?
- Q27 昨年のゼミは、『Q&A 共産主義と自由—「資本論」を導きに』にまとめられ、みんなで学習してきました。どういう点に力を入れてまとめたのか。ポイントを説明してください。
- 8、『資本論』をどう学び、人生にどう生かしていくか?
- Q28 今日は、『資本論』第一部のあらましをお話ししていただきましたが、『資本論』をどうやって学んでいったらいいでしょうか?
- Q29 『資本論』を人生にどう生かすかについて、最後に一言お願いします
はじめに
著者情報
志位和夫
日本共産党中央委員会議長、衆議院議員。1954年、千葉県生まれ。1979年、東京大学工学部物理工学科卒業。主な著者は次の通り(いずれも新日本出版社から)。『Q&A共産主義と自由』『日本共産党の百年を語る』(ともに2024年)、『新・綱領教室』〔上・下〕(2022年)、『戦争か平和か』(2014年)、『綱領教室』〔第1~3巻〕(2013年)、『領土問題をどう解決するか』(2012年)、『人間らしい労働を』(2009年)、『教育基本法改定のどこが問題か』(2006年)、『“自共対決”』(1998年)、『激動する世界と科学的社会主義』(1991年)、『ネオマルクス主義ーー研究と批判』(共著、1989年)。

Q&A いま『資本論』がおもしろい マルクスとともに現代と未来を科学する
定価1,210円
(本体1,100円)
2025年8月