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神社、天皇制…日本の「伝統」の歴史を追って

神々のクロニクル 神社と天皇の内実

片岡伸行=著

定価2,640円(本体2,400円)

出版年月
2025年8月
ISBNコード
978-4-406-06903-8
仕様
0021/ A5判並/ 208P
タグ
人文    歴史   
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古代以来の神社の姿を取材すると、意外に朝鮮半島から来た「神々」が多い点に気づきます。また「天孫降臨」神話も含め天皇の先祖がどこから来たかを探ると、やはり国際色豊かな諸説が。やがて見えてくるのは「伝統」を偽装して国策に利用し、戦争など国民に苦難を強いた国家権力の姿。今の私たちに問いかける歴史紀行です!

目次や構成

<目次>

  • はじめに――「伝統」をめぐる断章

    • 第1章 伝統とは何か――「歴史的な内実」を見る
      •  1 『後漢書』が記す「伝統」
      •  2  明治時代につくられた「新漢語」
      •  3  パリ万博きっかけに「伝統」発掘
      •   ◇コラム1 文化財としての「伝統」
      •  4 「出雲の阿国」はどこ行った!?――歌舞伎の原点
      •  5 「やきもの」の歴史と朝鮮陶工
      •   ◇コラム2 「的」がつくかつかないか――「伝統工芸品」と「伝統的工芸品」
      •  6 「死んだ伝統」と「真の伝統」――シェーラーの論考
      •  7 「伝統」は近代に創られた――ホブズボウムの言説
      •   
      • 第2章 神社という「伝統」の正体
        •  1 「ご神体」は山や森――国境を越える「祈りの場」
        •   ◇コラム3 済州島――祈りと苦悩の歴史
        •  2 鳥が居ないのになぜ「鳥居」というのか
        •   ◇コラム4 倭人は日本人のルーツなのか?
        •  3  祀られている神はどこから来たのか――8割超が渡来系
        •  4  天皇が重視した「上七社」と朝鮮半島との関わり
        •   ◇コラム5 アジアを舞った「3本足の烏」
        •   ◇コラム6 「宿禰」と「宿儺」の謎
        •  5  中世が神社の造立ラッシュ――渡来神の広がりと皇室祖神への置き換え
        •  6  国家神道による神社の偽装
        •   ◇コラム7 熊楠とソロー「森の思想」と抵抗の精神
        •   
        • 第3章 天皇と天皇制の内実
          •  1 「記紀神話」の虚実――偽装の始まり
          •  2  天皇はどこから来たのか――学説が示す朝鮮渡来説
          •   ◇コラム8 「大和」はなぜ「ヤマト」と読むのか
          •  3  天皇家の守護神「園神・韓神」
          •   ◇コラム9 倭王権そしてヤマト王権の終焉
          •  4  中世から江戸時代の天皇――「学問と和歌」を学び、暦と元号づくり
          •   ◇コラム10 孝明天皇の一日とその急死
          •   ◇コラム11 天皇家の信奉した天台宗と真言宗
          •  5  神仏分離令と天皇家の仏教色排除
          •  6  古代に復帰――大日本帝国憲法と教育勅語による天皇制ファシズム
          •  7  偽装されたまま温存された「伝統」
          •   
          • 終 章 「未来の伝統」のために――自覚と自立の地平
            •  1  伝統の呪縛と「困った伝統」
            •  2  「未来の伝統」を模索する
            •   
              • おわりに――未来とは明日のことである

                  •   

著者情報

片岡伸行

1954年、静岡県生まれ。日刊新聞、週刊誌の編集・記者を経て、2022年2月以降、フリーの文筆業。著作に『神々のルーツ――「祈りの場」から見た古代日本』(2024年、新日本出版社)。

神々のクロニクル

神々のクロニクル 神社と天皇の内実

定価2,640円
(本体2,400円)

2025年8月