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金融グローバル化を読み解く〈10のポイント〉

高田太久吉=著

定価2,750円(本体2,500円)

出版年月
2000年7月
ISBNコード
978-4-406-02751-9
仕様
0033/ 四六判上製/ 270P
タグ
社会    金融・財政・税制   
在庫状況
現在在庫品切れとなっています。

うたい文句とは反対に,金融市場の大規模な投機化,無政府性などを引き起こす金融グローバル化。本書は,この複雑な現代国際金融システムの構造,変化,問題点について,まとまりのある理解を得るために書き下ろされた一冊。

目次や構成

目次

  • はしがき
  • Part1  金融グローバル化とは何か
    • I  外国為替取引「一日一兆五〇〇〇億ドル」の謎
      1. 天文学的な外国為替取引
      2. 資金の国際的な移転
      3. ヘッジ・裁定・投機取引
      4. 為替スワップ取引
      5. 投機取引はなぜ取引額を膨張させるのか
    • II  グローバルな金融市場とは何か
      1. ユーロカレンシー市場
      2. ユーロボンド市場
      3. ユーロ・シンジケートローン市場
      4. その他のグローバル金融市場
    • III  誰が金融グローバル化を進めたのか
      1. 大手金融機関のグローバル化戦略
      2. IMF・世界銀行による金融自由化の推進
      3. アメリカ議会・政府の市場開放要求
  • Part2  金融グローバル化は何をもたらしたのか
    • IV  ヘッジファンドと金融市場の投機市場化
      1. 一九九八年のロシア金融危機が浮き彫りにしたもの
      2. 大手金融機関とヘッジファンドの結び付き
      3. 国際金融市場の投機市場化
      4. 東アジア通貨危機とヘッジファンド
    • V  タックスヘイブンと国際金融市場の迷宮化
      1. タックスヘイブンとは何か
      2. タックスヘイブンの現況
      3. 国際金融市場の迷宮化
    • VI  アメリカの金融的覇権とアメリカンスタンダード
      1. アメリカのマネーセンター銀行の世界的覇権
      2. 金融業のアメリカンスタンダードとは何か
      3. アメリカンスタンダードの危険性
    • VII  金融的富の集中と経済格差の拡大
      1. 金融資産の膨張と富裕層の増大
      2. 世界的に広がる所得と資産の拡差
      3. 途上国経済の停滞と債務奴隷化
  • Part3  金融グローバル化に何を対置するのか
    • VIII  BIS規制は金融安定化に貢献するのか
      1. なぜBIS規制が問題なのか
      2. BIS規制の歴史的背景
      3. 自己資本比率規制の展開と矛盾
      4. 市場リスクの管理(VAR)の展開と矛盾
      5. BIS規制のジレンマをどう克服するのか
    • IX  資本取引は果たして規制できるのか
      1. 資本取引を規制する必要性
      2. 短期資本の規制の難しさ
      3. チリおよびマレーシアの資本規制
      4. 資本規制の可能性
    • X  政治の役割に何を期待するのか
      1. これは「ゼロサムゲーム」なのか
      2. 「匿名の参加者」?
      3. 大統領には何ができるのか
      4. 経済民主主義と政治の役割
  • あとがき

著者情報

高田太久吉

1944年生まれ。中央大学商学部教授。主な著書に『現代企業の支配とネットワーク』(共編著)『日中金融システム比較』(共著、いずれも中央大学出版部)『金融グローバル化を読み解く』(新日本出版社)など。