
理不尽なリストラ攻撃をはね返すための、労働弁護士白熱の1冊!
暴走するリストラと労働のルール
坂本修=著
たび重なる労働法の改悪やリストラ促進企業法など,矛盾渦巻く現場から「ルール破りの資本主義」を証拠にもとづいて告発。現行法規なども活用し,未来を開く展望と,どうたたかうのかのメッセージをおくる労働弁護士渾身の一冊!
目次や構成
[目次]
- 序章 何が問題なのか?
- かつてない深刻な被害
- ある過労死自殺に衝撃を受けて
- リストラ「合理化」の戦略
- 何を書きたいのか―本書の主題と構成
- 筆をとった思い―第二の実践として
ノート(1)<読み方についての希望>
- 第一章 何が起きているのか?
―リストラ[合理化」の特徴と深刻な被害―- リストラ「合理化」の"七つの特徴"
- 史上最悪の大失業状況
- 特徴的なNTT11万人リストラ
- 大渦の中心は大企業
- 不安定雇用労働者の増大と全労働者の労働条件切り下げ
- 社会的責任の放棄と広がる国民的被害
- 第二章 なぜ新自由主義・規制緩和なのか?
―破綻した呪文―- 新たな理論とイデオロギーの活用
- 先進資本主義国での新自由主義・規制緩和路線
- ターゲットは労働のルールの破壊
- 世界史の流れに反するルール
- 第三章 規制緩和、労働のルール破りのための法制
―労働法制改悪とリストラ促進企業法制―- 第一の大波=労働法制全面改悪―そのねらいと実態
- 第二の大波=企業法制の改悪、新設―そのねらいと実態
- 第三の大波=「税金で首切り」の産業再生法―そのねらいと実態
ノート(2)<さらなる労働法制の改悪―反撃は急務>
- 第四章 ここまで来ている世界の労働のルール
- 国連のルール―世界人権宣言と「A規約」
- ILOの労働ルール
- 発達した資本主義国・EUの労働のルール
- ルールを発展させている労働者の力
ノート(3)<アメリカの労働のルールをどうみるか>
ノート(4)<アジアの労働のルールをどうみるか>
- 第五章 日本にも労働のルールはある
―"ルール破り"は許さない―- 暗黒の戦前―人権と"労働のルールなき国"―
- 憲法のルール
- 労働基準法と労働組合法によるルール
- 労働協約上のルール
- 民法(契約法)上のルール
- 判例上のルール
- 批准した国際条約上のルール
- 悪法の中にも存在する"歯止め"のルール
- 日本の労働のルールはなぜ守られないのか?
ノート(5)<労働裁判制度の改革>
- 第六章 始まった反撃―見えてきた"光"
- 団結を広げ、世論を結集して人権侵害とたたかう
- 工場閉鎖を撤回させた連合組合との共同のたたかい
- 大企業職場の変化―不払残業規制を人減らし反対の結合
- 多様な要求の結集―NTTの現場から
- 未組織労働者の新しいたたかい
- 妻、母たちの反撃の始まり
- 地域労働運動の発展
- 自治体の新しい動き―全住民的反撃の始まり
- 国会での"せめぎ合い"―現場と国会の接近
- ナショナルセンター全労連などの方針から
- 同方向を照らす"三筋の光"―新たな共同の発展
ノート(6)<国連とILOからの新しい"光"―二重の"せめぎあい">
- 終章 "大河の流れ"を
―立法闘争と政治の変革を展望する―- 立法闘争の発展を
- 国民の生活要求との結合
- 平和の要求との結合
- むすびにかえて―私たちの二一世紀を
あとがき
著者情報
坂本修
1932年生まれ。弁護士。元自由法曹団団長。『暴走するリストラと労働のルール』(2002年、新日本出版社)ほか。

暴走するリストラと労働のルール
定価1,760円
(本体1,600円)
2002年4月