
一枚の絵の向こうは、人生がある─絵本画家たちの作品に隠された物語
ちひろ美術館の絵本画家たち
松本猛=著
一枚の絵の向こうには,人生がある――絵本画家たちの作品の背後にある世界を,彼らとの人間的な交流を通じて培った体験をベースに,エッセイ風に解き明かす。いまを生きる人々に生きる意味を問いかける心温まる物語。
目次や構成
[目次]
- エリック・カール
少し年上の心温かき友、絵本美術館の同志
- 長 新太
新しい魔力を求め続ける吸血アーティスト!?
- クヴィエタ・パツォウスカー
プラハの歴史が磨いた思想と感性
- キアラ・ラパッチーニ
イタリアの古都に咲いた自由の花
- エフゲーニー・ラチョフ
動物の姿を通して人間を描いた巨人
- 谷内 こうた
キャンバスの上の詩人
- ドゥシャン・カーライ
幻想的美しさの背後にある妥協なしの粘り強さ
- ローベルト・ブルン
内気さに秘められたエネルギー
- クラウディア・レニャッツィ
自由の大切さを絵本に託して
- 八島 太郎
愛と反骨の人生
- モーリス・センダック
ミッキーマウスの見守るアトリエで
- 武 建華
陽光雨露、森林草原・・・、自然と民間芸術をまもる男
- タチヤーナ・マーヴリナ
民衆美術を愛した天衣無縫な"ロシアの心"
- ユゼフ・ヴィルコン
愛すべき森の中のおやじ
- 赤羽 末吉
気迫の演出家
- ビネッテ・シュレーダー
吸い込まれてゆく心地よさ
- ジョン・バーニンガム
仏頂面の向こうに
- スタシス・エイドリゲヴィチュス
北国の森からやってきた熊
- エンリケ・マルチネス
キューバの浜辺でまってるよ
- 瀬川 康男
「草花の声を聞きたい」
- いわさき ちひろ
母親、画家、師匠、おしゃべり相手・・・
著者情報
松本猛
1951年生まれ。美術・絵本評論家、作家、横浜美術大学客員教授、ちひろ美術館常任顧問、美術評論家連盟会員、日本ペンクラブ会員。1977年にちひろ美術館・東京、97年に安曇野ちひろ美術館を設立。同館館長、長野県信濃美術館・東山魁夷館館長、絵本学会会長を歴任。絵本作品に、『ふくしまからきた子』、『ふくしまからきた子 そつぎょう』(絵・松本春野、岩崎書店)、『白い馬』(絵・東山魁夷)、『りんご畑の12ヶ月』(絵・中武秀光、いずれも講談社)、『海底電車』(絵・松森清昭、童心社)などがある。