
<ul> <li>各地の言葉で憲法を、声に出して読んでみました。じっくり読む機会も少ない憲法、親しみのあるあたたかい響きに乗せ、身近に感じてみてください。自分の生き方、素直に考えることができますよ。</li> <li>いわさきちひろの絵をバックに、すてきな「おとなの絵本」になっています。CDを聞きながら読むことで、方言の独特な味わいと憲法のすばらしさが広がります。</li> <li>《内容》</li> <li>憲法前文…大阪のことば</li> <li>第9条…青森のことば・岩手のことば・愛知のことば・京都のことば・大阪のことば・広島のことば・福岡のことば・長崎のことば・沖縄のことば、それぞれの朗読をCDに収録。</li> <li>《朗読者》</li> <li>相沢ケイ子、冨田祐一、をはり万造、小林由利、大原穣子、城谷護、笹岡洋介、前原弘道、朗読サークルポエム</li> <li>※制作協力・音楽センター</li> <li>※平和学習、「方言学習」の教材にもぴったり</li> </ul>
目次や構成
憲法九条 リレーおくにことば
《収録のおくにことばを繋ぐと九条がこのように》
- 青森
- ワダシダヂ、日本の国民、オジサ、オバサ、オドサマ、オガサマ、アンサマ、アネサマ、ワラシコ、オボコ、皆して正義ゴト大切(だいじ)にして、アンヅマシグ暮らすにいい世の中ごと作りてど、心底、願っていすてす。
- その為に戦争ごとさね、みっつの約束、決めすてす。
- 岩手
- まんつひとっつ目は、昔だったらス、気に食わねぇ国があれば「戦争するど!」って語ればすぐ戦争おっ始めでも構わねぇごどになってたのだ。
- んだども俺らだぢ日本国民は、そいづを認めねぇごどにしたのっす。
- 愛知
- 自分たぁの国の言っとること、おみゃあたあが聞けせんちゅうて「攻めたるぞ」と、おどきゃあたることもしいせん。
- 京都
- へてから国と国どうしが意見が合わへなんだり、なんやかやもめごとを起こしても「ええあんばいにまとめたる」いうて、鉄砲やミサイルをつこたりはせえしまへん。
- 大阪
- せやからどんな理由があろうとも、戦争はこれからさき、絶対にやらんいうことを誓いましたんや。
- 広島
- ふたつめは、今言うたようなことを守るために、軍隊や武器はいっさい持たん。陸軍じゃの海軍じゃの空軍はもちろんのこと、ミサイル、軍艦、潜水艦、戦車じゃのいうて、わたしらの暮らしにゃー、そがあーなもなー、ようはないんですけーなぁ。
- 福岡
- そいから若イもんば強制的に兵隊にするっちゅう徴兵制度も二度としぇんとです。なあーんちぃゆうたっちゃ、軍備なんちゅう馬鹿らしかもん持っちょらんかったら戦争なんかできんめーもん。
- 長崎
- そるから、もういっちょ、国が戦争(しぇんそう)ば起こす権利は認めんですたい。そるけん、軍事力んごたるこつでよそん国に圧力ばかけることも、こるからはしぇんですたい。
- 沖縄
- 此(く)りがる第九条ぬ、戦(いくさ)ぬ放棄、戦ーさびらん、戦ーちゃん投(な)ぎれー、棄(し)てぃれーんでぃ言(い)る事(くとぅ)やいびーん。
著者情報
大原穣子
女優・方言指導者<BR> 1935年、大阪生まれ 日本俳優連合理事、「ドラマの方言を考える会」世話人代表、東京俳優生活協同組合(俳協)所属<BR> 1952年、京都くるみ座で初舞台、1962年東京・劇団三期会、1972年演劇集団未踏を経て、現在各分野で活躍中。<BR> 著書『ローカル色のパレット』(光陽出版社)『故郷のことばなつかし』『好きやねん、大阪弁』(新日本出版社)

おくにことばで憲法を<朗読CD付>
定価1,980円
(本体1,800円)
2004年4月