
第一人者が語る方言指導という仕事への思い
方言とドラマと私 ローカル色のパレット広げて
大原穣子=著
映画やドラマの台詞を彩る方言。それを支える方言指導者には、単に言葉のアクセントを直すだけでない深い役割が――。方言が結びついている土地の文化、俳優とともにつくりあげる楽しさ・難しさ、方言指導者の地位確立の努力などを、名作・名優のエピソードや著者の生い立ちとともに綴る。
目次や構成
〔目次〕
- はじめに
- 私の方言遍路
- 三つ子の魂
- 島のまつり
- 俳優志願
- 東京ショック
- ことばは世につれ暮らしにつれ
- ことばは「人」を語る
- 失われた船場ことば
- 「こんにちは」の深み
- 標準語と共通語
- 方言は時代を映す鏡
- 方言指導という仕事
- 方言指導というパート
- 「春琴抄」―専属スタッフとしての初仕事
- 宮本信子さんの探求
- 「黒い雨」に参加したときのこと
- コマーシャルの現場
- ドラマの方言はフィクションの世界
- 方言のルツボ「国語元年」
- 方言指導の楽しさ難しさ
- 「京都もの」の緊張感
- 「さー」の一言
- 方言指導の本分
- 「おまえさん、プロやろ」
- 大空真弓さんの明るさとすごさ
- 役者さんと方言、あれこれ
- 「父と暮せば」の思い出
- 方言テープ作成は物真似芸人風?
- 文化としての方言を継承する
- 「ドラマと方言」を考えつつ
- 専門職として確立して
- あとがきにかえて
- 著者の方言指導作品歴
著者情報
大原穣子
女優・方言指導者<BR> 1935年、大阪生まれ 日本俳優連合理事、「ドラマの方言を考える会」世話人代表、東京俳優生活協同組合(俳協)所属<BR> 1952年、京都くるみ座で初舞台、1962年東京・劇団三期会、1972年演劇集団未踏を経て、現在各分野で活躍中。<BR> 著書『ローカル色のパレット』(光陽出版社)『故郷のことばなつかし』『好きやねん、大阪弁』(新日本出版社)

方言とドラマと私 ローカル色のパレット広げて
定価1,870円
(本体1,700円)
2006年4月