真実に好奇心、未来を見つめる 新日本出版社真実に好奇心、未来を見つめる 新日本出版社

メニュー

戦争の不条理に抗えなかった青春の苦悩

アカシアの街に

右遠俊郎=著

定価2,090円(本体1,900円)

出版年月
2005年5月
ISBNコード
978-4-406-03184-4
仕様
0093/ 四六判上製/ 190P
タグ
芸術・生活    小説   
ネットショップでさがす
アマゾンでさがす
楽天ブックスでさがす
e-honでさがす

戦争へと突き進んでいく「旧満州」大連で、器械体操に熱中し、白線帽の青春をおくる俊郎。軍国少年ではないが反戦の思いにも至らず、友人の死を悼みながらも自分の「死」を納得できないまま、やがて時代の嵐に巻き込まれてゆく。俊郎の葛藤を自身の青春と重ねて描き、戦後60年の「有事」時代に警鐘を鳴らす自伝的小説。

目次や構成

[目次]

  • 初めに
  • 秋風晴雁群飛
  • 紫にほふ藤の花
  • 興れり白雲
  • 憂ひぞ深き
  • 暁雲の下

「私の成長の平凡な道筋など、他人に語るほどのものは何もないが、ふと昨今のイラク戦争参加、有事法制策定、憲法改悪の動きを見聞きして、心疼くものがあった。耳慣れない言葉が、かつて耳慣れた言葉を呼び起こす。私が往時いつも聞かされていたのは「非常時」だった。「有事」とは非常の事態が起こること、つまりは「戦時」だ。」―「初めに」より

著者情報

右遠俊郎

1926年生まれ。日本民主主義文学会会員。