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性の決定、クローン、エイズ、癌……「私という有機体」の秘密に迫る

誕生・性・遺伝子 人間とは何か

宗川吉汪=著

定価1,870円(本体1,700円)

出版年月
2006年5月
ISBNコード
978-4-406-03248-3
仕様
0046/ 四六判並製/ 222P
タグ
自然    自然科学一般   
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誕生し、成長し、子を生み育て、そして死んでいく――人にとって「当たり前」に起こるこれらの出来事も、驚くほど精緻な人体のしくみが可能にしている。「人の誕生」とはいつのことか、性行動は人間にどんな意味を持つかといった問題から、ウイルス、エイズ、癌などまで、人間理解に欠かせない問題を生物学の視点から解説。

目次や構成

  • はじめに
  • 第1章  誕生
    • それは受精卵から始まった
    • 最初の二週間
    • 細胞の運命が決まる
    • 胎盤を通し母親から養分を
    • 危険だが感動的な出産
    • あなた方はラッキーだった
  • 第2章  女の子と男の子
    • 生殖細胞と体細胞
    • 女と男では性染色体が違う
    • 男の子は多く生まれる
    • SRY遺伝子が男性を誘導
    • X染色体が一本だと不利に
    • 一卵性双生児には女子が多い
  • 第3章  兄弟姉妹はなぜ違う
    • 遺伝情報はDNAにある
    • 多様性は減数分裂から
    • 精子形成と卵子形成の違い
    • 流産は減数分裂の失敗から
    • X染色体の数の異常
  • 第4章  性を語る
    • 脳に支配される性行動
    • 性周期はホルモンで調節
    • 妊娠した時、しない時
    • 卵子と精子の出会い
    • 生殖から独立した性行動
    • 問題になっている性感染症
    • 性教育の重要性
  • 第5章  クローンをつくる
    • クローン動物の誕生
    • そもそもクローンとは何か
    • クローン羊ドリーの誕生
    • 同じ三毛猫はいない
    • クローン動物は正常か
    • 胚から組織を再生させる
  • 第6章  血液型の秘密
    • 血液型と赤血球の糖鎖
    • 酵素のおさらい
    • 血液型の遺伝
    • DNAと遺伝子の関係
    • タンパク質の合成
    • 三つ組の遺伝暗号
  • 第7章  異物を排除する免疫
    • 免疫のしくみ
    • リンパ球が担う適応免疫
    • B細胞とT細胞
    • ワクチンとは何か
    • インフルエンザの場合は・・・
    • アレルギーは「過剰反応」
  • 第8章  エイズとセックス
    • ウィルスとは何か
    • 新しいウィルス、HIV
    • T細胞に潜み、破戒する
    • 感染からエイズ発症まで
    • エイズの治療薬
    • エイズ死は年間三一〇万人
  • 第9章  癌とタバコの危険な関係
    • 癌は遺伝子DNAの病気
    • DNAを損傷する発癌因子
    • 起爆剤と促進剤
    • 解明されていない発癌機構
    • タバコとは何か
    • タバコは肺癌の主要な原因
    • アスベスト公害
  • 第10章  脳がタバコを離さない
    • ニコチンが脳に作用する
    • 脳の「報酬回路」
    • 神経細胞の回路とは何か
    • ドーパミン経路
    • タバコ依存症
  • 第11章  ヒトゲノムと祖先を訪ねて
    • ゲノムとは
    • ヒトの遺伝子の数
    • 一〇万種類のタンパク質を
    • 遺伝子の本当の数は・・・
    • ゲノム計画の意義
    • アフリカが祖先の地
    • 肌の色はなぜ違う
  • おわりに

著者情報

宗川吉汪

1939年生まれ。京都工芸繊維大学名誉教授。生命生物人間研究事務所主事。東京大学理学部生物化学科卒業、理学博士。東京大学医科学研究所助手、京都大学ウイルス研究所助教授、京都工芸繊維大学教授などを歴任。著書・訳書に、『21世紀への跳躍4・生命の展開』(共著、三省堂、1988)、『ホートン生化学』(共訳、東京化学同人、2003)、『生命のしくみ11話』(新日本出版社、2004)など。