
「市場経済をつうじて社会主義へ」の道をベトナムはどう探究しているのか、アメリカの侵略に勝利した歴史が今日にどう生きているのか、日本共産党綱領とのかかわりは――日本共産党とベトナム共産党の友好と連帯の関係を、21世紀の今日にふさわしい形で発展させた訪問を生き生きと語る。未発表のハノイ大学での講演と質疑を本書で初めて発表。
目次や構成
〔目次〕
- まえがき
- ベトナム 友好と連帯の旅
- よい時期に、重要な成果をあげた訪問に
- 世界平和での協力、理論交流での合意
マイン書記局長との会談 - 夕食会での楽しいやりとり
外交方針でも響きあう - ベトナム政府と日本共産党との公的関係
ズン首相との会談 - ドイモイの実践と理論について
五つの質問と回答 - ハノイ大学での講演と質疑
輝く瞳にベトナムの未来 - 抗米救国戦争
歴史の中にいまのベトナムを見た - 訪問を振り返って
躍動するベトナム、日本共産党の値打ちの発見
- 21世紀の世界の前途をどう見るか
ハノイ大学での講演と質疑
「同時に、ベトナムは、1986年を転機に開始したドイモイ(刷新)路線を前進させ、 目覚しい発展のなかにあります。ベトナムはいま、経済成長とともに、 貧困削減でも大きな成功をおさめつつあり、それが国際的にも注目されています。 ベトナムが世界とアジアに占める比重は、日に日に高まりつつあります。 「市場経済をつうじて社会主義へ」。この誰もまだ歩き通したことのない前人未到の道を、 ベトナムは歩き通すことができるのか。 いまベトナムが取り組んでいる事業の前途には、 かつてのアメリカによる侵略をはねかえしたたたかいを上回る複雑さ、 試練、困難も存在することでしょう。私たちは、大きな期待をもって、 ベトナムでの模索と探求に注目しています。」(「まえがき」より)
著者情報
志位和夫
1954年、千葉県生まれ。東京大学工学部物理工学科卒業。日本共産党幹部会委員長、衆議院議員。主な著書に、『日本共産党とはどんな党か』『人間らしい労働を』『教育基本法改定のどこが問題か』『領土問題をどう解決するか 尖閣、竹島、千島』『改定綱領が開いた「新たな視野」』など多数。