
国民の利益と世界の前途がかかった「決定的な場面」で日本共産党が果たした役割を浮き彫りにした党創立86周年記念講演、若者の声を代弁してインターネットでも大反響となった「派遣労働」の国会質問、経済同友会終身幹事・品川正治氏との「響き合い対談」、農業再生シンポジウムでの発言を一挙収録。国政の争点と未来を切り開く道筋を鮮やかに示す。
目次や構成
〔目次〕
- まえがき
- I 正義と道理に立つものは未来に生きる
- II 響き合い対談(品川正治さんとの対談)
- III 人間“使い捨て”では未来はない ―派遣法改正し“労働者保護法”に―
- IV 食料自給率向上へ いまこそ国民的共同を
〔詳細〕
- I…党創立86周年記念講演
- II…「しんぶん赤旗」新春企画
- III…衆院予算委員会での基本的質疑
- IV…4月20日、秋田県大仙市で日本共産党中央委員会主催で取り組まれたシンポジウム「日本農業の再生を考える」での発言
歴史には、「あの時が決定的場面だった」という瞬間が、世界史的な大問題でも、暮らしにかかわる問題についても、あるものです。日本共産党がそうした「決定的場面」でどういう態度をとったか。そのことを、身近な労働問題、社会補償問題、農業・食糧問題から、ソ連崩壊に際して私たちが主張した世界論や社会主義論などについて、一つひとつふりかえって検証しながら、未来の展望について考えてみた…。
…若者をモノのように「使い捨て」にする働かせ方が横行し、働く貧困層の広がりの根源をなしています。とりわけ許しがたいのは、キャノンやトヨタなど世界的な巨大企業が、不安定雇用への置き換えで、空前の利益をあげていることです。この現状を放置しては、若者の未来も、日本の未来もない。そうした思いからとりくんだのがこの質問でした。
この質問には、多くの方々から激励をいただきました。この質問は、何よりも「使い捨て」労働をただせと立ち上がっている若者たちのたたかいに支えられて、はじめて可能となったものです。質問を支えてくださったみなさんに、心から感謝するとともに、多くの方々の激励にこたえて、人間らしい労働のルールをうちたてるために、さらに頑張らねばという思いです。
(「まえがき」より)
著者情報
志位和夫
1954年、千葉県生まれ。東京大学工学部物理工学科卒業。日本共産党幹部会委員長、衆議院議員。主な著書に、『日本共産党とはどんな党か』『人間らしい労働を』『教育基本法改定のどこが問題か』『領土問題をどう解決するか 尖閣、竹島、千島』『改定綱領が開いた「新たな視野」』など多数。