
貧困の問題を経済学の問題として初めて提起した画期的な著作『貧乏物語』。超ベストセラーとなった河上独特の明快で格調高い文章は、今日なお瑞々しい生命力と血の通った迫力を持つ。「貧困問題」が大きくクローズアップされる現代、熱く真実を探求し続けた河上の代表作を読みやすい新体裁で刊行。林直道氏の書き下ろし解説を付す。
目次や構成
〔目次〕
- 本文
- いかに多数の人が貧乏しているか(上編)
- 何ゆえに多数の人が貧乏しているか(中編)
- いかにして貧乏を根治しうべきか(下編)
- 挿画
- アダム・スミスの肖像
- 猿の人と曙の人の模型
- カール・マルクス肖像
- ロイド・ジョージ肖像
- 付録
- ロイド・ジョージ
- 解説――林 直道
著者情報
河上肇
1879年〜1946年。経済学者。山口県岩国町(現・岩国市)生まれ。東京帝国大学農科大学講師、読売新聞社社員などを経て、1915年から京都帝国大学教授。1928年京都帝大を辞職し実践活動に参加。33年に検挙・収監される。37年出獄後は、自叙伝などを執筆。終戦後、活動への復帰を予定したが、1946年に逝去。『河上肇全集』(全36巻、岩波書店)など著書多数。

貧乏物語
定価1,320円
(本体1,200円)
2008年12月
林直道
林直道(はやし・なおみち)大阪市立大学名誉教授。1923年生まれ。大阪商科大学卒業。主な著書=『経済学入門』『現代の日本経済』『日本経済をどう見るか』(いずれも青木書店)『恐慌の基礎理論』(大月書店)『恐慌・不況の経済学』(新日本出版社)など多数。

貧乏物語
定価1,320円
(本体1,200円)
2008年12月