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市場化・営利化への対抗軸

社会保障の再構築 市場化から共同化へ

横山壽一=著

定価2,090円(本体1,900円)

出版年月
2009年5月
ISBNコード
978-4-406-05226-9
仕様
0036/ 四六判上製/ 189P
タグ
社会    労働、社会保障・福祉   
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国民負担増、質の低下など、「構造改革」で壊されてきた日本の社会保障。その立て直しを展望し、市場化・営利化の現状を分析するとともに、社会保障の公共化・共同化への手がかりを探ります。介護、医療など各分野の考察から「準市場」概念の整理まで、骨太でラディカルな理論探求が光る労作。

目次や構成

〔目次〕

  • 序―市場化路線の総括と決着への課題
  • 第1章  社会保障の市場化をめぐる現局面
    1. 社会保障の「綻び」と機能強化論
    2. 市場化路線への執着と継続
    3. 「構造改革」の手直しと市場化の新たな戦略
  • 第2章  持ち込まれた市場原理と「準市場」
    1. 福祉の市場化というものの性格
    2. 準市場をめぐる研究の動向
    3. 準市場をめぐる理論的課題
    4. 介護市場の場合
    5. 医療市場の場合
    6. 準市場をめぐる議論と制度改善
  • 第3章  市場化路線は社会保障をどう変えたか
    1. 市場化の具体的側面―供給体制と給付構造の市場化
    2. 市場化による社会保障の変容
    3. 市場の優位性の実践的破綻
    4. 社会保障を内部から崩壊させる変化
  • 第4章  「改革」の帰結と今後の課題―コムスンの問題を例に
    1. コムスンの不正行為とコムスン商法
    2. 介護保険事業と不正行為
    3. 不正行為の温床をつくった市場化・営利化
    4. コムスン問題の本質と課題
    5. コムスン問題と介護保険制度の改革
  • 第5章  市場化の中の福祉労働
    1. 福祉労働と福祉の市場化の基本的整理―議論の前提
    2. 福祉労働の特性
    3. 福祉の市場化と福祉労働の変容―介護保険制度の場合
    4. 福祉労働の復権と権利保障
  • 第6章  市場化から公共化・共同化へ
    1. 社会保障における行政の役割と責任の再構築
    2. 市場的公平論の克服と社会保障における共同性の復権
    3. 公共性・共同性にふさわしい権利保障システムの確立
    4. 社会保障財源の確保と国民経済の転換
  • あとがき

著者情報

横山壽一

1951年鳥取県生まれ。金沢大学教授(経済学)。『社会保障の市場化・営利化』(新日本出版社)、『国民生活と社会福祉政策』(編著、かもがわ出版)、『地域介護調査からみた高齢者の実像』(編著、萌文社)など著作多数。