
安倍政権下で進む医療、介護の新たな市場化を解明
皆保険を揺るがす「医療改革」 「自助」論やTPPがもたらすもの
横山壽一=著 日本医療総合研究所=監修
誰もが気軽に病院にかかれる国民皆保険制度。日本が世界に誇るこの制度が、TPPや「税と社会保障の一体改革」の中で危機にさらされている。保険制度改革、診療報酬改定、薬価問題、地域包括ケア、看護体制の再編など、市場化・営利化の動向を包括的に分析。「自助、共助、公助」論などを口実に進む医療保障破壊を告発する。
目次や構成
【目次】
- 第1章 社会保障改革をめぐる対抗……横山壽一
- 第2章 国民皆保険医療のゆくえ
- ーー医療サービス提供体制と医療保険の再編シナリオ……寺尾正之・小薮幹夫
- 第3章 介護保険と医療制度
- ーー「地域包括ケア」を切り口に……林 泰則
- 第4章 地域医療の実態と課題
- ーー「長野モデル」・被災地医療をめぐって……長 純一
- 第5章 看護体制と医療提供体制の再編……佐藤英仁
- 第6章 TPPは医療に何をもたらすか…髙山一夫・色平哲郎
- 第7章 原発被害と医療……聞間 元
- 第8章 経済的理由による受診困難・受診抑制をなくすために
- ーー低所得層への福祉国家型医療保障を考える……後藤道夫
著者情報
横山壽一
1951年鳥取県生まれ。金沢大学教授(経済学)。『社会保障の市場化・営利化』(新日本出版社)、『国民生活と社会福祉政策』(編著、かもがわ出版)、『地域介護調査からみた高齢者の実像』(編著、萌文社)など著作多数。

皆保険を揺るがす「医療改革」 「自助」論やTPPがもたらすもの
定価2,750円
(本体2,500円)
2013年6月
日本医療総合研究所
医療従事者、学者、専門家等によって構成され、日本医療労働組合連合会やその加盟組織、医療福祉関係団体などとの連携する研究機関で公益財団法人。調査研究にとどまらず、講座・セミナー・シンポジウム・研修会・研究集会、定期刊行物『国民医療』をはじめとする出版活動にとりくむ。単行本では、『皆保険を揺るがす「医療改革」』(2013年、新日本出版社)、前身の国民医療研究所では『市場化の中の「医療改革」』(2005年、同)などを刊行。

皆保険を揺るがす「医療改革」 「自助」論やTPPがもたらすもの
定価2,750円
(本体2,500円)
2013年6月