
さまざまな統計資料から子どもの貧困の構造的背景を浮きぼりにし、経済的貧困が虐待や「性の貧困」などを生みだすメカニズムを解明する。こうした貧困の拡大再生産を克服するため、所得再分配政策や保育・子育て支援、虐待対策、教育、医療などを網羅した総合的な政策を提起するとともに「子どもの貧困根絶法」にも言及。
目次や構成
- まえがき―「子どもの貧困」根絶への確実な一歩を
- 第1章 子どもにとっての幸福度
- 第2章 子どもの貧困の現状
- 第3章 子ども虐待の背景にある貧困
- 第4章 子どもの性の貧困
- 第5章 子どもの貧困の歴史素描
- 第6章 脱「子どもの貧困」への処方箋
- 第7章 人生はじめの社会保障としての保育をめぐる諸課題
- 第8章 「子どもの貧困根絶法」の必要性とその構成
- あとがき
著者情報
浅井春夫
立教大学名誉教授。1951年京都府生まれ。1974年龍谷大学法学部法律学科卒業、76年日本福祉大学社会福祉学部卒業、78年同大学院社会福祉学研究科修士課程修了。東京の児童養護施設で12年間、児童指導員として勤務。98年から立教大学で助教授、教授として勤務。『脱「子どもの貧困」への処方箋』(新日本出版社、2010年)、『沖縄戦と孤児院』(吉川弘文館、2016年)、『戦争をする国・しない国』(新日本出版社、2016年)、『「子どもの貧困」解決への道』(自治体研究社、2017年)、『包括的性教育』(大月書店、2020年)、『性のおはなしQ&A』(エイデル研究所、2020年)、『パンでわかる包括的性教育』(監修、小学館、2023年)など著作多数。

脱「子どもの貧困」への処方箋
定価1,870円
(本体1,700円)
2010年8月